ゲームドライブではきたる6月18日の
『ゲームスタジオ合同説明会2016春@東京』に向け、説明会に参加される企業様へインタビューを行ってきました。各企業の社風や社長の人柄など“普段”の風景を本稿ではお伝えして行きます!
今回は
『いけにえと雪のセツナ』などの開発を行う
ジェムドロップさんです。
インタビュイー:
ジェムドロップ株式会社
代表取締役 北尾雄一郎氏
インタビュアー:
株式会社シフォン
代表取締役副社長 末広幸子(編集部:ミツヅノ)
企業情報
会社名:ジェムドロップ株式会社
従業員数:19名
男女比:4対1
主な業務内容:ゲーム制作(家庭用、VR、アーケード、スマートフォン)
制作実績:いけにえと雪のセツナ/ポポロコ -Poppoloco-/スターオーシャン2 セカンドエヴォリューション/ガンスリンガー ストラトス3/クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ/etc...
会社所在地:東京都中野区本町3-30-4 KDX中野坂上ビル6階(
Google Map)
東京メトロ 中野坂上駅より徒歩5分
創業:2013年5月1日
ホームページ:
http://www.gemdrops.co.jp/
自己紹介
代表の北尾氏。
ミツヅノ:本日はお時間いただきありがとうございます。まずは御社と北尾さんの自己紹介をお願いします。
北尾氏:会社は2013年5月に設立しました。設立の理由はスマートフォンの登場によりチーム規模やコンテンツの制作スタイルに変化が訪れた際に、我々が活躍できる場になっていくと感じたこと。そして、
開発者側からコンテンツ発信を積極的に行うスタイルの企業が現れても良いと感じ、それを実行したいと思ったためです。
私個人としては、業界経験20年以上のベテランです。プログラマー⇒リードプログラマー⇒プロデューサーという経歴を経て独立しました。
ミツヅノ:ありがとうございます。
前職のトライエース時代に大きなコンシューマータイトルのプログラマーとして関わったりもしていたので、きっと読んでいる方の中にも北尾さんが作っていたゲームをやったよ!という方も多そうですね。
開発スタジオとしてのこだわりについて
ミツヅノ:早速ですが、開発スタジオとしてのこだわりを教えていただけますか。
最近だと『いけにえと雪のセツナ』にプログラム協力していたり、
スマホからコンシューマーまで本当にいろいろなプラットフォームのゲームを作っておられるのですが、作る時に
“ここ”はこだわって作るみたいな所はありますか?
北尾氏:仕様書通りにただ作るんじゃなくて、
より面白くするのももちろんして、触り心地と言われるところはものすごく気にしますね。
ミツヅノ:触り心地っていうのは、ゲームを遊んだ時の「ゲームの気持ちよさ」?
北尾氏:そうですね。あと、説明が難しくて独りよがり気味に聞こえてしまうかもしれませんが、僕
らが楽しんで作ってないと大体面白くないものができてしまうので、作る時は楽しんで作ってますね。
ミツヅノ:以前、伺ってずっと記憶に残っていたこととして、北尾さんが思うゲーム作りで
「自分たちなりのクリエイティブがない仕事は良くない」というお話だったり、仕様書で細かい指定がありすぎても却って作りづらい、ということのお話をお聞きしました。
これは自分たちなりの提案やアイデアがあって「これを動くようにしたら面白くなるだろうな」とか、先の期待とか楽しみみたいなものも大事にしながら作っているということでしょうか。
北尾氏:そうですね。作っていく時に、自分たちなりに遊ぶ側の人の目線でもそのゲームを俯瞰で見てみて、このまま作っても面白くならなさそうだなーと思うなら、
手を動かす前に「もっと面白くしようよ」って仕様を変えたり。開発者自身が提案しながら作ることを重視してますね。なので
作ってる時はゲームに対して凄くうるさいですよ(笑)
ミツヅノ:面白くしていくことに対して妥協しないんですね。
ここは「他の会社と違う!」御社のポイント
ミツヅノ:それでは、続いてここは「他の会社と違う」御社のポイントをお伺いしていきます。インタビュー、いつも事前にある程度情報伺うんですが、ずーっと気になってたのが御社では
「サイコロ給」というものを行っていると聞きました。こちらはどういうものですか?
北尾氏:
2ヶ月に1回、「サイコロの出目×2,000円」を基本給にプラスしています。下が2,000円、上が12,000円でとても盛り上がりますよ。
ミツヅノ:あ、それでサイコロなんですね。良いですね。2ヶ月に1回振る期間があって「今回俺はいくぞ!」みたいな。
北尾氏:
誰かが6を出したりすると次の人に「お前は1の役だよな?」「わかってるよな?」ってなります(笑)皆が揃ってるところでやるのが良いんですよね。
「あ、あいつの給料来月12,000円多いんだ、今度ご飯連れて行ってもらおう」とか。
ミツヅノ:コミュニケーションを取れる機会にもなるんですね。「おごってもらおー!」とか。
北尾氏:あんまり金額の上下の振れ幅が大きすぎると殺伐としてしちゃうので、殺伐な方面よりもっとプラスに働くように、娯楽の範囲でできるようになってます。ただ、それでも毎月12,000円出し続けて頑張れば?(笑)年間で10万円以上、プラスになります。
ミツヅノ:その位あると、好きなゲームもハードごと、追加してソフトだって好きなのが買えちゃいますよね。
その他、北尾さん自身もお好きだと思うのですが、御社では料理好きな方々が集まると聞きました。
北尾氏:そうですね。面接で「料理しますか?」とか聞いてるわけではないのですが、大きく分けて2種類の人がいるんです。料理好きな子と、節約したいから料理してお金を貯める子。究極のやつは「2ヶ月唐揚げ」って人がいたり(笑)
ミツヅノ:す、すごいですね。「2ヶ月唐揚げ」は料理が好きなんですかね?節約?
北尾氏:両方兼ね備えてて、尚且つその人の家の近所に業務用スーパーがあって。「鶏肉この間5kg買いました!(ぐっ)」みたいな(笑)それを全部仕込んで揚げて持ってきます。
ミツヅノ:主婦級…。お弁当を持ってきて会社中で食べる人の方が多いんですか?
北尾氏:半々位ですね。弁当以外は、食いに行くかコンビニで買って戻ってくるかです。外食する子は少ないですね。皆でご飯食べに行くとかもあんまり無いです。
ミツヅノ:弁当を持ち寄って食べたり?
北尾氏:というより、
早く食べて、休憩時間は会社の中でみんなでゲームをやる、とかの方が多いですね。
ミツヅノ:そういえば、会社のFacebookで一緒にゲームをやっているところを拝見しました。
みなさん、外食とかより、その後の自由な時間を満喫しているんですね。
北尾氏:後はネットを見ながらゆっくり食べるとかも。そこは人それぞれですね。
コミュニケーションの取り方
ミツヅノ:
一緒にゲームをしたり、お掃除とかも全員でやったり普段から全員とよく話すと思いますが、他にも年に1回、
1日かけて「方針説明会」を行われてるとのことですが、丸1日使ってどんなこと話されてるんですか?
北尾氏:午前中に話を詰めて2~3時間話し合いをして。社労士の先生に来ていただいて今年はマイナンバーや労務の話をして貰いました。
社労士の方にかなり深い話からぶっちゃけ話まで、とにかく広い範囲で法令に関する話をして頂いています。
ミツヅノ:「皆が今の環境で働けるのはこうなってるからだよ」って教えてくれるんですね
北尾氏:ちゃんと時間を取って社労士さんと話をして、それで皆納得してくれて。
その後は
午後、「皆行くぞ」ってSEIYUに買い出しに行ってその足で近所の川で花見をしてます。そういう意味で一日です。丸1日詰めて話してるわけじゃないです。一日あるうち半日は飲み会になってます(笑)花見とセットなので。
ミツヅノ:花見とセット!良いですね。
後は、以前お伺いしたことのあるみんなで息抜きにおやつを食べる
「おやつ会」は続けているんですか?
北尾氏:時間的にいないメンバーもいたりする日もあるので、
できない時は配布制になるんですが、できる時は行ってます。その時はカードゲームやったりとか雑談したりとか。
飲み会だと、会社の規模が大きくなってくると仕事の都合で来れなかったり、飲みの雰囲気が苦手な人が出てきたりしてしまうと思うんですよ。それを補う形にできればと考えています。喫煙所で固定メンバーが集まってしまうのを回避するような形と言っても良いかもしれません。
ミツヅノ:他社さんのお話を伺った時にも感じたんですが、今は必ずしも飲みがメインの会社ばかりじゃないのかもしれないです。うちも飲み会を初めると、気づいたら飲むのはそこそこに、勝手にそれぞれ好きなもので遊ぶ感じになってて。
北尾氏:後は、飲み会をお店でやるのか会社でやるのか、というのもありますよね。
前のオフィスの時は、オフィスでやったりもしていました。
ミツヅノ:確かに。因みに、移転してから会社では飲み会開催されましたか?
北尾氏:会社を移転してからはまだやってないですね。土足厳禁部屋があるので「そういうとこでやってもいいかもね」とかいう話はしてます。
▲執務エリアは土足厳禁となっている。
▲備品も完備している。北尾社長がまめにドリンクを買い足したりもしているそうだ。
ミツヅノ:そういえば、「デザインフェスタ」などにも参加してらっしゃるんですよね?
北尾氏:会社では出してないんです。会社の中で参加しているスタッフが何名かいるんです。
うちは、
デザフェスにかぎらず、趣味でゲームを創っていたり、ずっと何かを作り続けている子が多いですね。
会社の仕事だからやる、というよりは作りたいから自然と何かを作っている、という。
社内の雰囲気
ミツヅノ:会社のコミュニケーションを活発化させるためにもだいぶ色々やられてますが、北尾さん自身は普段どのように社員さんとコミュニケーションを取られてますか?
北尾氏:んー、雑談ですかね。面談のようなシステム的なモノは半年に1回しかやってないです。年に2回、全員とは必ずやります。ボーナスがあるからその手前でやります。
ミツヅノ:査定前みたいな感じですよね。
北尾氏:去年、月一の飲み会をやっていたのですが、なかなかお互いのタイミング合わせなどが難しく、運営が厳しくなってしまいまして。
ミツヅノ:難しいですよね。お店を予約をして皆の時間合わせてるのは。社外で仕事をしている子とか、お客さんと打ち合わせ入ったりだとか。自分も合わせられなくなりますし。
北尾氏:で、難しいってなりまして、
普段のコミュニケーションは雑談ベースになっていきました。
社内設備はブースとかパーテーションが無くオープンな会社なので、その場で喋ったりします。あと掃除も全社員でやるんですよ、最低2週間に1回はみんなで。例えば掃除機とか水回りとか、
あみだクジで決めるんです。
ミツヅノ:あみだクジなんですね。
北尾氏:運要素が高い会社なので、
なにやるにしても必ず運なんですよ(笑)
ミツヅノ:うちの場合、なるべくまんべんなくみんなに手伝ってもらいたくて「負担を均一にしよう」って当番制にしちゃったんですが、あみだって面白いですね。
北尾氏:当番制にしたほうが効率は良いんですけど、
ランダム要素があったほうがイベント事になるのと、
新卒も含めて上下関係関係なく教え合えるんですよね。負担にもなるけど、絶対にコミュニケーションが発生するので。
掃除の時間も金曜の定時前にするので、もし帰りたい人が居てもその流れで帰りやすい流れを作ってあげてます。
ミツヅノ:あー、席を立った時にPCも閉じちゃいますもんね。
北尾氏:そうそう。
「あ、じゃあ僕もう帰りまーす!」って。
ミツヅノ:30分前くらいから仕事を締めの方向に向かわせて、さくっと終わらせて帰ると。
北尾氏:全員があがることはないですけど、帰りやすい状況にはなってます。効果は出ていると思いますね。
ミツヅノ:終わった後に社員同士で飲みに行ったり、遊びに行ったりとかはしないんですか?
北尾氏:飲みに行くことは少ないみたいですが、土日に若い衆だけで一緒に遊びに行ったりしてるみたいです。そこに絡みに行ったり、僕らが計画したりっていうのは全く無くもないですが、そこは少ないですね。
意図的に、社長が居ないほうが話しやすいことがあるはずなので。若干寂しいですけど(笑)
ミツヅノ:なるほど。場やきっかけを提供はするけど、過剰に関与したりしないバランスでやられているんですね。
聞いていると、いい意味でマイペースな方が多そうですね。そういう人はお仕事の仕方もマイペースだったりするんですか?
北尾氏:そこは関係ないです。
ミツヅノ:ただ、変に相手に合わせたりしない?
北尾氏:そうなんです、不思議ですよね。仲が悪いわけではないのですが、良すぎるわけでもないです。例えば、会社からの依頼事や、会社設備で不便な部分などスタッフが気になった面倒ごとは各自が強力してやるのですが、「皆で飲みに行くぞ!」「皆で昼だ!」とかもないですし。
いい意味で慣れ合いになっていないので、皆個人としては自立してるんでしょうね。
ミツヅノ:凄くいいことですよね。自分から人間関係を作っていくのが苦手なタイプとか「懐いて付いて行ける先輩がいないと耐えられない」みたいになると、コミュニケーションが成立しなくなってしまうので。
北尾氏:それですね、
「人に依存する人が少ない」ですね。
ミツヅノ:みんな、年齢にかかわらず大人なんですね。それはすごく素敵なことだと思います!
VR方面にも進出
ミツヅノ:去年のTGSではVRを出してましたよね。自社で今後もVRのゲームをこれから作っていきたいとお考えですか?
北尾氏:作り続けたいですね!もちろん現在も作っています。
ミツヅノ:多くの人数がそこに関わっているのでしょうか?
北尾氏:いや、そこまで多くはないですね。
「VRマン」みたいな人達が社内に居ますね。ずっとVRを弄ってます。
ミツヅノ:いまVRは特に各社さんいろいろ模索しているところだと思うのですが、どういう感じで開発してるのかなって思ってまして。
北尾氏:何名かのグループで「VR担当!」っていう形です。本人がVRをずっと弄ってると慣れてしまうので、たまに
別のプロジェクトの人を連れて来て「被ってくれ!」って進捗確認させてますね。そこで「遊びやすい」「遊びにくい」「こうした方がいい」って調整してますね。そうすると他の人も「VRだいぶできてきたね」っていう話にもなるので。
ミツヅノ:そこに継続的に人員を割けるっていうのがすごいですね。他の案件で開発しつつ、支えてる人達が居て、自社案件を作る人達はひたすら作ると。
北尾氏:そうですね。業績の良い側と、実績を作る側などに分かれないように、なので
定期的にVRをみんなに被ってもらってます。
ミツヅノ:参加させているんですね。
北尾氏:そうですね。実際参加してもらうと、「面白そうじゃないですか!」「やりましょう!」みたいな雰囲気になるので、作ってて励みにもなっています。
ミツヅノ:反応もらえるのは作る側としては本当に嬉しいですよね。VRマン以外のみなさんも、みんな物作るのが好きだから、出来ていくのが目で見えていると面白そうだなって気持ちがあるんでしょうね。
北尾氏:そうですね。そういう意味では、受託の案件を進めつつ、コツコツ少ない人数で作っているので、みんなを雇用している僕たちがしっかりしてないとお金が完全に無駄になってしまうので、そこはバランスを取りつつしっかりやっています。
ミツヅノ:そういう意味では北尾さんは凄く堅実なので、きっとまたTGSかどこかで新作で遊べるだろうと思うので、楽しみにしています。
社員から見たジェムドロップ&社長の姿
▲左から、北尾氏・今井氏・吉川氏・渡邊氏。
ミツヅノ:角度を変えて、ここからは社員さん3名にお話を伺いたいと思います。プ
ログラムディレクターの吉川さん、アーティストの渡邊さん、プランナーの今井さんよろしくお願いします。
吉川氏・
渡邊氏・
今井氏:よろしくお願いします。
ミツヅノ:では、吉川さんからお伺いしたいです。元々ゲーム業界が長く、北尾さんのことを合流前からご存知なんですよね?
吉川氏:そうです。前職(トライエース)が同じ会社でした。僕が入社して9年目位で初めてプロジェクトが一緒になりまして、知り合うのは結構遅かったですね。そこから付き合いができて、今は合流して一緒に働いてます。
ミツヅノ:吉川さんが合流された時は、ジェムドロップの社員さんは何人位でしたか?
吉川氏:その時は12,3人でした。丁度、トライエースでのプロジェクトが終わって退職をした際に、良いタイミングでお話があったので合流する流れになりました。
ミツヅノ:吉川さんが合流した決め手はなんですか?
吉川氏:そうですね、タイミングが良かったのと、
その時のプロジェクトが僕のやりたいことと合致したからですね。
僕は暫くソーシャルをやっていて、今回のプロジェクトはそれとは違うというお話だったので。
ミツヅノ:じゃあそこでもう1度新しいジャンルをやれるってチャンスだったんですね。
ありがとうございます。
次は渡邊さんにお伺いしたいです。入社の経緯をお伺いしてもいいですか?
渡邊氏:私は前職がデザインの会社でゲームとは全く関係なかったんです。広告のパッケージデザインなんかをやっていたのですが
「面白いことやりたいな」と。前職を辞めて就職活動をしている時にジェムドロップのHPを見つけました。たまたま前職の関係でTGSに行っていて。
ミツヅノ:あ、そうなんですね。偶然ですね。
渡邊氏:それで興味が出て、求人内容を見たんです。
「楽しい」を1番大事にしている会社だったので「あ、いいな」と。ソフトも2D(Photoshop)なら使ったことがあったのですが、3Dには使ったことがなくて。でも、業務の中でしっかりと教えてくれると聞いて、入社を決めました。
ミツヅノ:元々ゲームは好きだったんですか?
渡邊氏:ゲームは凄く好きだったんですが、タイミングが合わなかったので前職は別のところに。
ミツヅノ:確か、以前伺ってたかもですが、大学は美大でしたっけ?
渡邊氏:そうなんです。武蔵野美術大学。
ミツヅノ:専門学校でゲーム系にいた、というルートでもなくて、より美術寄りのところだと、ゲーム系とはまた違う文化の人たちがいたと思いますが、結構違う業界からきて戸惑うこととか、お仕事で困ったご経験とかはありませんでしたか?
渡邊氏:んー……。北尾さんと、あと吉川さんもなんですけど。
年齢がわからないというか……。
ミツヅノ:年齢がわからない(笑)
渡邊氏:
見た目が、楽しそうというか……。
一同:(笑)
渡邊氏:楽しそうなことしてるからか、お若くて。
ミツヅノ:それは確かにそうかもしれないですね。言われてみると、
ゲーム業界とかエンタメ業界って年齢不詳な人多いんですよ。多分自分の好きなことを仕事にしているからなのかわからないですけど。外見が楽しそう(笑)
渡邉氏:ピョコピョコしている吉川さんを見ると私がワクワクしてしまいます(笑)
ミツヅノ:いいことだと思います。老けこんで見えちゃうと「辛いのかな?」とか思ってしまうので。仕事的にはどうですか?全然違う2Dから3Dの方に来て、覚えること自体は大変なこともあったと思うんですが、楽しいですか?
渡邊氏:そうですね、新しいツールなので手取り足取り教えていただいて。覚えるのは今も楽しいです!!
ミツヅノ:今も楽しい!いいことですね!
北尾氏:彼女は、
3D未経験から初めて、今ではZBrushを使ってスカルプトをやったり、SubstanceDesignerを使ったりなどして3Dハイエンド向けのモデル作成を業務として今はやっているんですね。
ある意味仕事を覚えながらにはなっちゃってるんですけど、楽しくやってるなら幸いですね。
ミツヅノ:それでは最後に新卒の今井さんにお聞きしたいのですが、今年専門学校を経て入社したばかりなんですよね。
今井氏:4月からですね。新潟から上京してきました。
ミツヅノ:ジェムドロップさんとの出会いは説明会ですか?
今井氏:ではなくて、北尾さんが学校に来て講義をしてくれたんです。それに加えて自分たちの作品をみてフィードバックしてもらう、みたいなモノがあって。そこで話をして、後日面接をして…みたいな形でした。
ミツヅノ:北尾さんの方からアプローチがあって、フィードバックを受けてご縁があって。
そこから入社に繋がる興味を持ったのだと思いますが、地元を離れて、ここに行こう、「この会社いいな」って気持ちを後押ししたのはどのようなポイントでした?
今井氏:
学校から色々話は聞いて、Facebookとかも調べたんですけど、イベント事の紹介が多く「ここ面白そう!」と思いました。
ミツヅノ:実際に入ってみてその第一印象はどうですか?
今井氏:あってました!
ミツヅノ:良かったです。上京してくるのは、生活環境が変わったりするので、お仕事が楽しいのはとても嬉しいことですよね。
もう一つ、皆様にこの業界に入って、文化的な違いに衝撃受けたりとかはありましたか?
渡邊氏:仕事では先輩後輩の関係は崩さないのですが、昼休み等にゲームをわいわいして「ああ、こんなにゆるくて良いのか」と思いました。
ミツヅノ:渡邊さんが以前いた一般業界の会社とかだと、もっと先輩後輩が厳しいですもんね。
渡邊氏:
「一緒にゲームしていいんだ」みたいな。
ミツヅノ:そうですね!それはたしかに大きな違いかもしれない。一般企業だと「お前何遊んでんの」みたいに言われちゃいますしね。
吉川氏:そもそも会社でゲームなんて普通できないですからね。逆に増えてても接待になっちゃいますよね、上司に勝たせなきゃみたいな。うちは逆に「上司だからフルボッコにしてやろう」ってなりますけど(笑)
ミツヅノ:今のでだいぶ距離感がわかりましたね。北尾さんが攻め滅ぼされるんだなって(笑)
北尾氏:そういうことですね(笑)
ミツヅノ:学生さんは、実際自分が働くときの距離感が掴めなかったり、会社の社風がわからなかったりすると思うんです。今井さんは自分で気づいてFacebookみたりとかして、社内の中が良さそうとかって気づけたと思うんですが、そこに全然気づかないまま就職する人もいるので、調べてみるのも大事ですね。
みなさま、本日は、お忙しいところ色々とお話ありがとうございました。
吉川氏・
渡邊氏・
今井氏:ありがとうございました。
入社後の新卒の成長について
▲新卒3人で作った呼び出しアプリが、玄関に設置されている。
ミツヅノ:キャリアパスというか、入社後の新卒さんはどういう感じで業務を覚えていきますか?
北尾氏:弊社自体が新卒を取り始めて2年目くらいなので、キャリアパス自体はまだなんとも言えないですね。社内でもまだポジショニングが決まりきってなくて、プログラマーやアーティストの管理だけする管理職の人が居ないんです。
現時点では「今のままで他社に行っても恥ずかしくないっていう人材を育てる」ぐらいに考えてます。
全員に求めてることなんですが「俯瞰でゲーム見れるようになれよ」という感じには持って行きます。マネージャー1人置けば良いっちゃ良いんですけど。皆が俯瞰で見れるようになれば、
プログラマーでもデザイナーでも自分のパート以外を見れるので。
ミツヅノ:より良いものを作る時に細部しかわからないと、そこにばかりこだわって全体の進行が疎かになっちゃったり、歪な形のものが完成してしまったりとか。全体が見れるのは大事ですね。
北尾氏:結局、最終的には
「管理しないことが1番の管理」がベストです。そうするとセルフマネジメントができる子達を増やすのがベストだと思っています。
募集している人材について
ミツヅノ:募集している職種は全職種募集ですか?また、「こういう傾向の人が良い」とか「今まで採用した人の中でここが採用の決め手になった」みたいなのモノはありますか?
北尾氏:「ゲームが」とか「絵が」というのも基準なのですが、デザフェスの参加の話にあったような、
「モノ作りが好きな人」を取る傾向が高いですね。
ミツヅノ:じゃあゲーム以外にも何か趣味でもモノを作り続けてる人とか?
北尾氏:例えば「プログラムは得意です、でも他はちょっと」みたいな特化した子の方が恐らく能力は高いんですけど、うちは
個人で動ける範疇を広くとってまして。自分の担当以外にも「モノ作るのって楽しいよね」とわかってる子のほうが良いと思うんです。
ミツヅノ:以前、ジェムドロップさんの求人で北尾さんがゲームデザイナー(企画)に
「他のパートのスタッフに微妙な仕様を出すとボコボコにされる味わい深い環境」、逆にプログラマーは
「他のスタッフに即答で「できません」と言うと孤立する至高のマゾ環境」と書いていたと思うのですが。これ個人的に大好きです。
北尾氏:書きました。とても重要です。
ミツヅノ:「この仕様はこう作っていきましょうね」みたいな基本方針はあって、細かいところはやっぱりスタッフの方が試行錯誤する感じですか?
北尾氏:はい、その傾向が強いです。なので仕様書は細かく書きません。
誰がやってもいい仕事、にはしたくないので。
就職を考えている人へ一言
ミツヅノ:最後に就職を考えてる人に一言お願いします。
北尾氏:弊社は設立3年目。しかしこの短期間の間にRPG、アクションゲーム、パズルゲームなど様々なジャンルのゲームを開発し、若いスタッフを中心にゲーム創りに心奪われたスタッフばかりが集まっています。
一緒に楽しいコンテンツを楽しく創って行きたい方を広く募集します。また、社内SEや制作アシスタントの募集を始めましたので、そのあたりに興味のある方も是非ご応募ください。
ミツヅノ:本日はありがとうございました。
北尾氏:ありがとうございました。