本稿ではカンファレンス初日に行われたCygamesの「ShadowverseのゲームデザインにおけるAIの活用事例、 及び、モバイルTCGのための高速柔軟な思考エンジンについて」より、シャドウバースのAI活用術を簡潔にお伝えする。
登壇者

佐藤勝彦氏
大前提

▲9月下旬には新カードが追加予定。
ただ、そもそもTCG(対人戦メインのゲーム)にAIは必要であるのか?
佐藤氏は「AIに必要な役割は3つある」と語る。

「デッキ調整の練習台」
「感情表現による劇的な舞台の演出」
初心者の手本となるAI


ゲームを始めたばかりのユーザーへは、本タイトルの特徴である「進化」を活用して局面を取り戻せることを教えのだ。不利な局面でのみ進化を使用し、また、適度にいい勝負感を出して進化による逆転劇を演出する。
そして、慣れてきたユーザーの相手をする場合は、プレイヤーの使用するクラスの特性を考慮して進化を行い、捌きにくい局面を形成する。プレイヤークラスの苦手とする局面を体験させるのだ。その際、カードは低レアカードのみで構築し「プレイングの差異」に焦点を向けやすく設計されている。
■デッキ調整の練習台である為に…

■感情演出でプレイングの質を評価。

■ユーザーを萎えさせない適度な手加減。

①1ターン中に「バニラ⇒ホワイトジェネラルをプレイ」し、カードを展開しつつ強化。
②1ターン中に「ホワイトジェネラル⇒バニラをプレイ」し、強化せずにカードを展開。
③先のターンに「ホワイトジェネラルをプレイ」、そして次のターンに「バニラカード」をプレイ。
このようにAI側の手札が見えないということを利用してユーザーの萎えない適度な手加減ができるのだ。
AIはなぜ幾多にわたる戦術に対応できるのか


また、行動計画を立案し実行、そして修正する。という処理を細かいスパンで行うことでCPUの負荷自体も減る。

▲長期的な行動計画を考えるとその処理は莫大だ。
筆者もシャドウバースの1プレイヤーである。先日実装されたメインストーリーの難易度が非常に高いという噂は受け取っている。本セッションを受け、より一層その難易度の高さが楽しみになった。実際AI側でのドロー操作・積み込みがないのであれば勝てない相手ではないのだろう。
