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【突撃取材!目指せゲーム業界】株式会社フィラメントの社長にインタビュー!

2017-05-09 17:06:00
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ゲームドライブではきたる6月3日(東京)および6月17日(大阪)開催の『ゲームスタジオ合同説明会2017春@東京・大阪』に向け、説明会に参加される企業様へインタビューを行ってきました。各企業の社風や社長の人柄など“普段”の風景を本稿ではお伝えして行きます!

今回は『口先番長』シリーズなどの開発を行うフィラメントさんです。


インタビュイー:
株式会社フィラメント
代表取締役 池尻大作氏

インタビュアー:
株式会社シフォン
代表取締役副社長 末広幸子(編集部:ミツヅノ)

企業情報

会社名:株式会社フィラメント
従業員数:16名(*アルバイト、業務委託含む)
男女比:3対1

主な業務内容:ゲーム制作(スマートフォン、家庭用等)
制作実績:口先番長VS、口先番長、新感覚脳トレパズル JUZU、JUZU ~つなげるパズル~
地理×歴史で つながる地球儀、torne(トルネ)…等

会社所在地:東京都渋谷区代々木1-21-10 インターパーク代々木 7F
(Google Map)
JR 代々木駅より徒歩5分
創業:2012年6月

ホームページ:http://flmt.jp/

自己紹介


代表の池尻氏。

ミツヅノ:今日お時間ありがとうございます! 
まずは読者の皆様に向けてザックリ池尻さんの経歴を教えていただいていいですか?

池尻氏大学は文系の大学で、それでもゲームに関わる仕事がしたくて。一番最初に就職したセガでも開発以外で受けて入って、営業とか、広告宣伝とか、そういう仕事がしたいんですって言ったら、先輩から「いきなり広告宣伝は難しい。通常は営業とかやって、なんとなくわかってから、いく部署なんだ」って言われたんですよ。
そういうことも知らないんで、教えてもらって「なるほどな!」と思うくらいの状態で就職して。

ミツヅノ:ちょっとでもいいからとにかくゲームに関わりたい、という。 

池尻氏:ええ。実際、就職して一番最初にやったのが、外注管理ですね。
今の言葉で言うとアシスタントプロデューサーとかなんですけれど、当時そういう肩書きもなく外部の進行管理担当みたいな形で入っていって、制作会社と繋ぎの担当をしたのが、ゲーム業界での自分のスタートです。

ミツヅノ:新卒でいきなり、進行管理ですか!
外注の管理だけでも、発注や仕事の回収の機微とか考えると新人さんには結構難しかったんじゃないですか?

池尻氏:もう、最初は全然わかんなかったですよ(笑)。
初めは本当におつかいからです。当時はまだバイク便とかもない時代ですし、開発会社に直接ROMを取りに行くとか。それで、納品物としてゲームのα(アルファ)ROMとか渡されて持って帰ったら、んな納品内容じゃαにも満たねえ!だまされやがって!!」みたいなことを先輩に怒られたりしつつ。
怒られたりしても、その時はまだαの定義を知らない。

ミツヅノ:うわー、多分その時の開発会社の人も人が取りに来ちゃってるし、できたところから、とりあえず渡しとけって渡してくれた感じですよね(笑)そんなこんなあって、ある程度現場でもまれて。
 

▲ベテランの風格が漂う池尻氏の若かりし頃の話。

池尻氏:ええ。それで最終的にそのアシスタントプロデューサーでやっていた、外部制作会社の進行管理担当の仕事が長くなって。

そういう意味では「みんGOL(みんなのGOLF)」もそうですね。自分は販売元のSCE(旧ソニーコンピューターエンタテイメント)側にいて、開発をされているクラップハンズさんの開発状況を聞きつつ、自社(SCE)の中の営業とか宣伝の人に、「いついつ発売できるから、宣伝してくださいよ」とか、予算を確保するために色んな人に開発会社が作っているゲームの中身を説明したりとかしていました。

ミツヅノ:なるほど、ゲームのことをずっと考えているという意味では開発者と一緒ですが、池尻さんの場合はその開発の人たちのそばにいて、主にそのゲームやサービスを世の中にどういうふうに見せるか、どうやって世の中に出すか?というところの手配とかをずっとプロデューサーとしてやられてきたんですね。

池尻氏:そうですね。この関わり方が多分自分の性にあってたんでしょうね。代表になった今もずっと続けています。
 

創業の経緯

ミツヅノ:次にフィラメントを創業した経緯を教えて下さい。
前職で一緒にゲームを作ったメンバーと一緒に取り組みたくて起業されたというお話を他社さんのインタビューでも拝見したのですが、何人くらいでどんな状態で起業されたんですか?

池尻氏:一番初めは6人ですね。
最初はあんまり細かい事業展開も決めてなかったんですが、どうせならオリジナルをやりたいって言って企画書を書いて。それを何社かに持っていって提案もして。
何個かアイデアが出た中の「口先番長(*1)」が一番わかりやすかった。

*1…口先番長シリーズはソニー・ミュージックエンタテインメント社が配信しているスマホゲームアプリで、ゲームの企画・開発を株式会社フィラメントが行っている。
日本の古き良き「しりとり」で不良が熱くバトルするゲーム。絵柄には筋力が感じられるが、実際のバトルはプレイヤー自身の語彙力に依存する。

 

▲熱い脳筋バトル(本当に脳)。

立ち上げメンバーは昔SCEから発売された『ニッポンのあそこで(*2)』っていうPSPの位置情報ゲームのコアスタッフが中心なんですよ。

*2…ニッポンのあそこで…2008年にソニー・コンピュータエンタテインメント社がリリースしたPSPの地図情報ゲーム。
当時としては珍しく位置情報SNS的な立ち位置のPetaMap(ソニースタイル・ジャパン社が運営、2014年にサービス終了)と連携し、ユーザー自身がゲーム内で自分の地図データをつくってSNSにアップロードして他のユーザーと共有するような事もできた。PSPに外部カメラをつけて写真をとったりと、2008年の作品ながら、2017年の今のスマホでできる遊びのカタチに非常に近かった。

 
 
▲「ニッポンのあそこで」以外にもメンバーの関わってきているタイトルが飾られている。 


ミツヅノ:ああ! 遊んでます、それ!前の職場で色々あって、仕事のような仕事じゃないような感じでプレイしていました。内容が位置情報ゲームで、丁度温泉旅行に行くタイミングだったので、持っていって色んな所の情報を記録して。

池尻氏僕がプロデューサーで、今も一緒に働いている西沢さんがディレクターで、アートディレクター八谷さん。もともと、『ニッポンのあそこで』以外にもそのメンバーで色々制作はしていたけど、やっぱり彼らが作るものの面白さが好きで一緒にやろう、と呼びかけました。
 

▲『ニッポンのあそこで』スタッフクレジットより。ディレクター&ゲームデザインに西沢氏、アートディレクションに八谷氏が。

池尻氏:今うちにいる田辺さん、ライティングやってるし。八谷さんも今いますね。こんな感じで、結構メンバー重なってるんですね。これかな僕。
PSPにGPSつけて、カメラつけて、なんでもできるって、今考えたら、スマホだったら全部できる。
こういうタイプの遊びも、もちろんSCEの会社的な取り組みとして「PSPの遊びの幅を広げよう」という目的でやっているところもあるけど、クリエイター的な視点で、会社から「やりなさい」って言われたからやるんじゃなくて、「きっとPSPにこれつけたら、こういうことができるから面白いよね」っていう本人たちの発想で出てくるものですね。PSPの中に日本地図のデータが全部入って。本当の地図データを使って遊ぶみたいな、ちょっとポケモンGOとか重なるところもあって。

ミツヅノ: こういうユニークなゲームを一緒に作れる人達だから池尻さんとしても魅力を感じて一緒にやりたい!となったわけですね。お話を伺っていると、開発者が創るものの面白さを信じて任せているんだな、と
 

開発スタジオとしてのこだわりについて

ミツヅノ:他にも、制作のこだわりをこのインタビューの事前アンケートに回答をいただいていて「オリジナリティの高さと触り心地の良さの両立。ゲームと非ゲームアプリケーションの2本柱。」ってお返事をいただいていたところなんですけれど、このあたりを詳しく教えてもらっていいですか?

池尻氏:もともと在籍していたSCEのカラーとして、(SCEは)自分たちはファーストパーティなんだから、すでに世の中にあるゲームに似たものを踏襲するのではなくて、それよりもむしろ「今までゲームやったことないような人に向けて新しい遊びを作るべきだ」っていうのでずっと来ました。
さっき話してた『ニッポンのあそこで』も、当時はまだポケモンGOとかもないし、地図を使った遊びもなかったんでやれましたし。
そういう新しい遊びを創る発想ができて、それが面白い、やりがいもあって取り組んでいけること。自ずと社員もそういうものが得意だったりするので、ずっと「オリジナルなものを作ること」にこだわってきています。
何かに似たものを作るのではなくて、そのジャンルの頭の一発目になるものを作りたいっていうのがありますね。それが僕たちのオリジナリティーってことなのかなって。

ミツヅノ:もう一つ、「ゲームと非ゲームアプリケーションの2本柱」っていうところで、アプリケーションの方はどんなものをお作りなんですか?

池尻氏:SCEに居た当時からtorneはずっとやってますけれど、「torneを作ったことがある会社なんですよね」っていうので、人に紹介されたりとか、そういう問い合わせはくることはあります。
それがベネッセさんからでている「地理×歴史で つながる地球儀」なんです。




SCEに相談があって、「教材でゲームをからめたものを作りたい」ってところから、torneのチームが独立した会社がということで紹介を受けて、ベネッセさんからは全学年使える、すごい地球儀を作りたいんだっていうお題をいただいて、「それならこういう見せ方ができますよ」なんて提案もしたりして。

こんな感じで、非ゲーム、ゲームでわけられないような、ゲーム的な要素を含んでいるアプリケーションとかソフトもやっています。発表できるのは一部だけですが、この地球儀以外にもそういう企画だったり、お仕事に一部参加していたりっていうのはあります。
 

会社の社風、「打ち入り」?

ミツヅノ:他にも、他の会社と違うみたいなところとか、会社の雰囲気や社風も教えてください。「雰囲気がいい」と事前のアンケートに書いてあったんですが、皆さん仲が良かったりするんでしょうか。

池尻氏:社内の雰囲気がいい……ですね。それはもちろん、インタビューされているような、他の会社も雰囲気はみんないいんでしょうけれどね(笑)。
若い人もいれば、年長のメンバーもある程度居るので表層的にキャッキャしているわけではないんですが、うちは派遣や業務委託の人も一緒にお仕事しているんですけれど、彼らに聞くと、「ここは気が楽です、息が詰まったりはしない!」みたいな事は言われます。
あとは日常的に、もっと「ゲームをこうしようああしよう」っていうやり取りを日々やってたから、合流した人たちもだいぶ作ってる感があったのかな。
 

 ▲日中は集中していて比較的静かだそうだが、オフィスはゆとりを持った配置になっており、過ごしやすい。朝は朝礼などでタスクの進捗や、相談事の共有も。 


池尻氏
もともと、全部の職種でそれぞれゲームについて考えるのが普通のことなので、仕事を企画だけに投げたり、デザインだけに投げたり、プログラマだけがやるみたいに自分の仕事を勝手に区切ったりするようなひとも居ないし、そういうところが仕事しやすいのかもしれないですね。

ミツヅノ:なるほど、それだと作っているものに対して気づいたりしたことややりたいことを自然と話しやすいんでしょうね。基本皆さんが受け入れるスタンスでいるわけですから。そういう、流れが多分できているところが、いい雰囲気につながっているっていうのがありそうですね。

池尻氏:と思いますね。自分で言うのもどうかって話ですけれど(笑)。

ミツヅノ:こういう、考え方とかマインドみたいなところを自然と根付かせるために、口で説明する以外のところでも、何かコミュニケーションで気をつけておられることはありますか?

池尻氏:お昼はなんかある程度グループ決まっているんで、行ってるみたい。僕はあんまり行かないですけれど。
普通に飲み会とか、月1とかそんなんだと思うんですけれど。みんな隙あらばそういうのをやろうとしますね(笑)。歓迎会だとか。人が1人でも増えても減っても、打ち入りだとか、打ち上げとか。あんまり打ち上げないんで打ち入りしてますね。

「打ち入り」は「打ち上げ」の反対でプロジェクトが立ち上がった時に、やろうっていう。

ミツヅノ:道場破り的な……、「討ち入り」的な勢いを感じていいですね! これからやってやる感に満ちてます(笑)。

池尻氏:まあ口実なんです(笑)。とりあえず、みんなで飲む!これからやるぞ!って。
スマホの場合は運営が入るといつが終わりかわからない案件もあるから打ち上げって難しかったりするけど、最初に打ち入りをしておくと結束感は高まりますね。そこにクライアントとかも来てもらって、面と向かって話しながら、「一緒にいいもの作りましょうね」みたいな話をして。
スタッフに対しても、打ち入りは愛着持ってもらう為にやる。実際、飲みに行って話してみると「実はこう思ってるんですよ」とか話し始めるスタッフも居るので、会議室の場ではしない話がでてきたりもします。

スタッフから見たフィラメント&社長の姿


▲左からアニメーターの八谷氏、クリエイティブディレクターの西沢氏。
 

ミツヅノ:さて、少しお時間をいただいて、実際にフィラメントにお勤めのディレクターの西沢さん、デザイナーの八谷さんに代表の池尻さんと、会社のお話を伺います。早速ですが、よろしくお願いします!

西沢氏:僕らは元々SCEの内制チームで出会って仕事をしたのが始まりで。当時、もちろん売上も出さないといけないんですけれど、その中でも、プレイステーションの(サービスや商品としての)幅を広げようみたいな使命を背負ってて、チームのメンバーともその視点でずっとやってたりしました。その癖じゃないですけれども、だからオリジナルを作ることを得意としているというか、そのスタンスで取り組んでいるような感じですかね。

SCEで自分たちがtorneをやっていた時も、「ゲームっていうのはいわゆるドンパチやるだけのものじゃないでしょう」っていう気持ちで。
なので、いろんな開発のお話をいただくんですが、「敢えてノンゲームに飛び込んでいく」っていうつもりが実はあまりなくて。自分たちとしてはtorneもゲームを作っている感覚で取り組んでたんですよね。


torne公式サイト


ミツヅノ:そこに変な気負いとかはなくて、西沢さんたちにとっては、ジャンルが何というのはどうでもよくて、必要とされている一つのサービスを作ってるんだ、と。

西沢氏:そうなんですよ。電化製品を作っているという感覚ではないですね。なので開発の段取りもそうですし、作り方、仕様書の書き方であったり、あとテストのやり方もゲームを作っているときと同じ感覚ですね。
ゲームって結構できてから操作や、手触りが心地が良くないから、違う方向試そうみたいなのを、どんどんやっていくじゃないですか。そういうことを当たり前のようにtorneでやってました。
でも、某SEさんの電気機器の方と話した時に聞いた話なんですけれども、電化製品のUIみたいなのって一度もう決めちゃったらあれ変えられないらしんですよ。UIなんやの手触り感の良し悪しみたいな、そういうカタログのスペックシートに反映されないようなところには工数は割けない。
テレビとか、ビデオとかはなんかそういうふうに言ってましたね。

ミツヅノ:えっ。使いづらいって途中で思っても変えないんですか…! 

西沢氏:カタログ上で表示できないものはそうなるケースが多いみたいですね。でもゲームは手触りや遊びやすさに、全て注力するじゃないですか。アプローチ的にはゲーム側のアプローチで作った感じになるんですね。

ミツヅノ:なるほど…。すべての家電が早くそうなってくれるといいなと思わずにいられません……。
少し話は飛んでしまうのですが、社長のお人柄をそれぞれお二人から見て、池尻さんってどんな方ですか?

西沢氏懐の広い人だし、まず怒らないですね。
基本的に怒る時って物事がうまくいかない時だと思うんですけれど、何かトラブルがあっても、池尻さんは全然落ち着いてるんで。何かミスが有ったとしても、誰を責めるわけでもなく、落ち着いてますね。笑い飛ばせるというか。
あとは、すごい任せてくれますよね。基本は信じてもらえるかなと。

ミツヅノ:それは、今までのお話からもなんとなく伝わりました。小さいことだと細かいゲームの仕様とかでも、プロデューサーとしても売る上で色々思う瞬間はあると思うのですが、現場の創る面白いものを信じて、それをクライアントに伝えたり売っていくことを徹底してプロデューサーとして続けているわけで。八谷さんはいかがですか?

八谷氏:優しい。一言で言うと優しい。池尻さんは雰囲気が悪くなるのが嫌なんですかね。会社の雰囲気がいいんですよ。自分で言うのもなんですけれど。
基本現場の開発にはあんまり直接的には関わらないですね。もちろん会社には毎日来ていて仕事はしているけど、制作からは完全に一歩引いて見てる感じなので。

西沢氏あえて引いて、作る方は僕らに任せてくれているので。

ミツヅノ:これはたまに聞く話で、結構俺イズムを発動してしまうプロデューサーさんとかのお話を聞くこともあったりするんですが、池尻さんの場合だと現場の方の考えたものを一緒にゲームとして世の中に出す努力をしてくれるみたいな、そんな感じの印象です。

西沢氏俺イズム、俺仕様みたいなのはないですね。あまりにもなさすぎて、たまに聞く。これ大丈夫っすか。なんか言いたそうですよ(笑)って。

ミツヅノ:現場とプロデューサーとの間で信頼関係があるからこそ、なるべく口出しはしない池尻さんと、信頼関係があるからこそ話を聞こうとする西沢さん(笑)。

もう一つ大事なことをお聞きしたくて。
フィラメントさんの場合は、特に投資が入ってとかじゃなくて、お仕事を自分達で最初取ってこられて、それで会社を立ち上げたと思うんですけれど。
お二方ともある程度それまでキャリアのあった会社から離れて、起業をするってことは、チャンスでもあり、リスクでもあると思うんですね。お二人がそれぞれ池尻さんに付いていこうって思った決め手ってなんだったんですか?

西沢氏:自分の場合は、それほど前職のSCEに基本的にそんなに執着してなかったんですね。自分が作れる場所があれば、基本的にはどこでもいいって思っており、前のところだと、プレイステーションの幅を広げるみたいなことって多分サードパーティじゃできないですよね。
ただ、近年はタイトル的に大型化してきて、規模も大きくなり、ゲーム一本で映画1本作れるようなお金かかるぐらいの感じになってしまって。実験的なアプローチで、ゲームの裾野を広げていこうみたいなことが、なかなかしにくくなってきたんですよね。そんな時に池尻さんから声がかかって「何やります?」って。「自由に作っていいよ」って。

でも、最終的な決め手は池尻さんの人柄ですね!書いてください(笑)。「決め手はお人柄ですね」

ミツヅノ:はい(笑)。大事なことなので二回。
すごい(笑)、最初の信頼からの話のつながりに綺麗に戻ってきた!八谷さんはいかがですか?

八谷氏:僕の方は基本的に何を作りたいかじゃなくて、誰とものを作りたいかっていうのが、一番の決め手ですね。
でも、それこそ、池尻、西沢と10年以上前から働いて知ってたっていうのもありますし、それからSCE離れるまで、他のプロジェクトとかで、大きいチームに行ってみたりして、3、4年ぐらいは一緒に仕事をしてなかったんですよね。それで、離れてみてより一緒にまたもう少し規模の小さいチームで、彼らと働きたい気持ちが強くなった。

ミツヅノ:そう思うからこそ、だからお互いの考えていることをゲームにしたい、というのを言えてしまうわけですね。

八谷氏:まあ、またあいつらと一緒にやりたいみたいな。そういう一緒に働きたいという気持ちは強かったですね。つまり人柄(笑)。

ミツヅノ:ありがとうございます!綺麗にまとまりました(笑)。
と言いつつ、今回のインタビューは、正直インタビュワーとしてはちょっと自分の力量で皆さんの人間関係やゲームに対する考え方を正確に伝えられるか心配になるくらいです……!

大体インタビューで信用とか信頼みたいな、こういう話をお聞きしてバリバリに気負って「お前のコト信頼してるよ!」っていうと若干盛っている感じもするんですが、フィラメントのみなさまは池尻さんを始め、皆さんそれを当たり前のこととして普通のテンションで言われるんですよね。
もちろん、外に向けて情報を伝えるわけですから、若干はよそゆきでお答えになっているところもあるんだろうな、というのを引いたとしてもそこは素敵だと思います。

 

スタッフから応募者へのメッセージ

最後に、お二人から見てもし新人さんが応募してくる時に、どんなこと伝えてあげますか?学生のうちにこれやっとくといいよ的なことでも、心持ちとしてこうだったらいいと思うよ、などお二人それぞれからお聞きしたいなと。

八谷氏:うーん……(しばらく悩んで)、一緒に仕事を楽しめる人。仕事、もちろんプライベートもそうですけれど。僕自身は仕事を今やってるのはそんなに遊びと変わりないんです。楽しい!それこそ遅くまでやったとしても、なんとなく学生時代に文化祭で居残りしてあのテンションの上がった感じ、忙しい時もその忙しさがすごく楽しいですね。そういう、仕事が楽しめる人。

ミツヅノ:「忙しくなってきやがったぜ」っていう。忙しい時特有のあのテンション高くなる気持ち良さが。仕事で色々やることがあったりとか、難しい課題があったりとかしても、それはそれで込みで楽しめるっていうとこですよね。作っていくことに対して。

八谷氏:ですね。ついでに、こんなツールが使えるとか、あれできる、これできるなんてのは別にどうでも、意外と良くて。入社してからでも覚えられるから。

ミツヅノ: ゲーム業界の場合はベテランになっても日々新しいことを覚えたり試したりが続くので、最初に知っているかどうかよりも「新しいことを覚えていけるか」ですものね。
西沢さんはどうですか?

西沢氏他の人と違う武器を何かしら持っているといいですね。特にプランナーとかだと、プランナーって使うスキルめちゃめちゃ多いじゃないですか。
自分は「こういうジャンルに強い」でも「こういうタイプのゲームには誰よりも詳しい」でも「データベース系が得意」でもいいですし、なんかしらの得意なもの。得意なものがあれば、この案件は彼だねみたいな感じで、そこのカテゴリーで完全にプロフェッショナルになれる。

ミツヅノ:なるほど、のっぺりなんでもやれますよりも、ここは誰にも負けない、って言えるものを持っていると強いんですね。
お二方ともお仕事中ありがとうございました!
 

採用までの道のり、新卒さんのケース

ミツヅノ:ここで一旦池尻さんにお話を戻させていただいて。
新卒さんを今年初めて採用されたってことなんですけれど、採用されてみていかがですか?

池尻氏ゲームスクール(専門学校)出身の企画の子で、たまたま求職票を見て応募して来てくれた子ですね。まだ入ったばかりなので全てがこれからですが、応募をもらって実際にあってみたらいい子だったのでそのまま来なよって採用になって。

ミツヅノ:企画の方なんですね。採用の決め手になったのはどんなところですか?

池尻氏人間的に面白い。女の子なんですけれども、聞いて返ってくる返事が、いちいち我々の想像の斜め上をいってる。例えば留学経験とかあるのとか聞いたら、普通ないですとか、あってもアメリカですとかなんだけれど、モンゴルとか言うんですよ!
「は?モンゴル?」で、詳しく聞いたらモンゴルの騎馬民族の所に1週間か2週間留学してたそうです。

ミツヅノ:騎馬民族!

池尻氏:そんな具合で、色々話していると人間的に面白くて興味の範囲が広い。

他にも、この子と一緒に仕事できそうかどうか、っていうのも大事ですよね。だから確かにデザイナーとか、プログラマーがポートフォリオをまず見ますけれど、同時に人間性とか伸びしろがどのぐらいあるのかなっていうのも見ています。特にプランナーだと、学校卒業時点でズバ抜けている企画なんてそもそもいないんで、履歴書や企画書を見るにしても最低限誤字がないかとか。そういうところを見ています。

ミツヅノ:ゲームは長いことお互いの考えていることをやり取りする仕事でもあるので、人間性や人柄は大事なポイントですよね。

池尻氏:今日も会社説明会を個別に開いていて、企画の志望者の方に必ず質疑応答で聞かれますけれど、「どういう企画書を書いたらいいですか?」とか「フォーマットありますか」とか。「何ページぐらいが適正ですか」とか。
いつも受け答えは同じで、「特に決まってないです。人に伝わりやすいようにっていうのを心がけて出して」だけ。
オススメは一行で言えるようなコンセプト、ゲーム概要、何々をするゲームですとか、その狙いはこうですとか、こういう人に遊んでもらいたいっていうのを書くのが一般的ではあるんですが、フォーマット自体が決まっているものじゃない
ですね。

なんで、説明会とかの終わりに実際に我々の書いた企画書を見せて、「この1ページこのぐらいの分量だから、2行くらいで説明して…」「実際の画面はこう」という具合に、説明もして。
 

▲奥のディスプレイに写っているのが、説明会で見せている企画資料。めちゃくちゃ丁寧だ。

ミツヅノ:実例があるのは優しいですね。フィラメントさんの説明会のもそうですが、ヒット企画の企画書みたいなやつとかって、本屋さんで探したりするとあったりするので学生さんは見てみても良いかもしれませんね。

池尻氏:あとは、文字が少ない方がいいよみたいなことを言いますね。もっと知りたいって気持ちになってもらいたいから。
ありがちなのは、どういうゲームか説明が不足している状態で、ずっと世界観をガーって書き連ねたり、キャラクターの設定をいっぱい書くとかっていうのは、良くない印象っていうのはあります。
ゲームで一番大事なのは、ルールだから。ルールや遊び方をが書いてあるかは重視しますね。

ミツヅノ:少し話が前後しちゃったんですけれど、今年採用した企画の方以外にも、今回募集している職種だったり、どういうタイプの人を探してるかっていうのを教えてください。

池尻氏:全職種ですね。企画、デザイン、プログラム。特にプログラマーがうちは少ないんで継続して探しています。
全職種少しづつ、新卒さんも、中途の方も増やしたいと思っています。



主に新卒向けにマイナビ2018で個別の会社説明会の情報も掲載しているので、合わせて参照すると良いだろう。


 

入社後の働き方

ミツヅノ: 教える教わるみたいなところは、あるんでしょうけれど、今までお話を伺う感じだとガチガチの組織にしたりせず、キャリアパスが~とかリードプログラマーがいて、若いプログラマーがいてみたいな感じではないんですよね。

池尻氏:そういう組織然とした感じはないと思うんで、来た人が雰囲気がいいですねっていうのはそこじゃないかなって。

ミツヅノ:先輩はいるけれど、上司っていう感じともまた違う。

池尻氏:上司っていう感じじゃないでしょうね。わりとみんなで考えようとか、意見はみんなで出そう、ってしています。メインプランナーなのか、誰か決める係の人だけが決めて、トップダウン式におろしてやらせたりするっていう感じではない。

結局ミーティングするとチーフクラスの人間の意見とかアイデアが優れているんで、そこにいきがちなんですけれども、新人のプランナーが出したアイデアが面白ければそれが通ると思いますし。

ミツヅノ:わりとフラットに、一緒に仕事をやっていく感じですね。

 

就職を考えている人へ一言

ミツヅノ:最後に就職を考えてる人に会社にくる前にこれ学んでいて欲しいなとか、これ体験しておいて欲しいなとかってことは何かあったりしますか?

池尻氏:ありがちですけれど、ゲーム以外にも好きなのを作ればと思いますけれどね。映画でも音楽でもサーフィンでも、なんでもいいんですけれども。ゲームだけ好き、ゲームしかやってませんっていうのが、一番良くないかなって。
結局アウトプットする為には、いかに自分の中にたくさんの引き出しを作れるかだと思うんですよね。「これだったら、あれか合うかな!」なみたいな。
選択を増やす為には情報いっぱい仕入れるしかないって。

ミツヅノ:本日はありがとうございました。

池尻氏:ありがとうございました。
 
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ライター : ミツヅノ
不定期にゲームの紹介記事や、特集系の記事で出現する「ミツヅノ」です 普段はスマホのゲームを作ったり運...

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