ゲーム開発を統括する役割を担うゲームプロデューサー。ゲーム業界に行きたいと思っている方の中には、いつかはプロデューサーを目指しているという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回はゲームプロデューサーを目指すなら知っておきたいゲーム業界のキャリアパスについてご紹介します!
プロデューサーになるにはどういう適性が必要なの?
※この記事の中では「スペシャリスト」「ジェネラリスト」をゲーム業界の概念に当てはめて解説しています。一般的なビジネス用語だとまた少しニュアンスが異なりますが、あくまで本記事を分かりやすくするためにかみ砕いた説明です。
ゲーム業界を目指してくる方の多くは、モノづくりやゲーム作りそのものが好きな方や興味がある方がほとんどだと思いますが、そういうタイプの方は企業で働く人を表すビジネス用語では「スペシャリスト」(専門職)に該当します。
一般的に、スペシャリストその人の手に持っている職や技術・知識そのものを生かして業務を行うタイプの方が多く、事業やプロジェクト全体ではなくその中の自分の専門分野の工程に対して力を発揮するものです。スペシャリストとしてゲーム業界に入った人は、デザインやプログラム、企画など自分の専門分野を極め、その道でのプロになることを目指していきます。
また、それに対して「ジェネラリスト」(総合職)とは自分の専門領域よりも事業・プロジェクト全体に対して働きかけ、時にはチームや部署を超えた交渉や調整など、人周りや営業面・お金回りなどの対応が得意な人たちのことを指します。
ビジネス用語の定義の上では「広範囲な知識・技術・経験をもつ人」という定義づけをしているところもありますが、ゲーム業界ではその広範囲な知見を利用してどうするかというと、管理職や動画冒頭であった通りゲームの事業全体を見てこのゲームをどのように売っていくかを考え、統括するゲームプロデューサーなどを目指すというキャリアパスとなっています。
※キャリアパスって何? スキルアップ・成長ルートをキャリアパスと言ったりします。
IT系以外の業界では総合職志望の就活生が多い反面、
ゲーム業界では専門職、すなわちスペシャリストを志望する就活生が多く、ゲーム業界にジェネラリストは不足気味であるという現状もあります。
ただ、不足しているからといってジェネラリストを広く募集しているかというとそうでもありません。パブリッシングをしている大手企業などではプロデューサー候補や総合職を募集していますが、中小企業には開発の専業会社も多いため、
新卒ではそれらのポジションが用意されていないというケースも多いです。
また、ゲーム制作に関わっているうちにゲーム事業そのものに興味が湧いてきたスペシャリストの人や、業務の都合上誰かしらジェネラリスト側の仕事をやる必要が職場で発生したタイミングで、ジェネラリストに転身・あるいは転身させられ、プロデューサーやディレクター・進行管理など、その他の管理側の仕事に就くといったこともゲーム業界では頻繁に起こります。むしろ、ゲームをどのように開発するか、ゲームの仕組みはどうなっているのかなどを理解している人でないとプロデュースやこれらの仕事自体も難しいという理由があるため、
未経験でいきなりゲームプロデューサーになるのはほとんどないと言えます。
あまり現場の開発経験がない状態でプロデューサーになるケースも全くないわけではないですし、それでも非常に優秀な方もいますが、一般的にはプロデューサーは開発会社や開発者に依頼して業務を行う必要がある以上、最低限現場の開発工程を把握している必要があります。
結論として、
プロデューサーを目指すならいきなりジェネラリストを志望するよりも、専門知識を先に身に着けることをお勧めします。実際の制作がどのように行われるかなどをきちんと理解できるようになった上で目指せば、現場スタッフからも頼られるゲームプロデューサーへの道が開かれることでしょう!
プロデューサーを目指す方は企画やプログラムなど自分の得意分野を見つけ、実際の開発の実務からしっかりと学んでみてはいかがでしょうか。