こんにちは、ミツヅノです。
2019年2本目の【目指せゲーム業界】インタビューシリーズ、引き続き「出張ヒストリア」や「ぷちコン」などでも知られる、UnrealEngineの専門集団として活動している株式会社ヒストリアのご紹介です。
前編の内容をまだご覧でない方は、ぜひ前編の内容も併せてご覧ください。
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2019年版【目指せゲーム業界】ヒストリアの社長にインタビュー!【前編】
社員の活動の様子
▲代表の佐々木氏(左)と広報の中本氏(右)からお話を伺います。
ミ:続いて広報の中本さんにお話を伺います。ヒストリアさんは社外の活動も多いので、広報さんはいろいろやられていることが多いのではと思うのですが、まず中本さんが入社したのっていつ頃ですか?
中本氏:1月ごろですね、もともとは異業種で、梱包材のメーカーで10年近く働いていました。
ミ:かなり長いことお勤めだったんですね。そこから、全くの異業種へ転職してこられたのは、何かきっかけがあるんでしょうか。
中本氏:前の会社も居心地は良かったのでずっといたんですが、すごいいろんなことをしていて。
基本的には秘書だったんですが、秘書以外にも印刷物作ったり、広報とか、人事だったりいろんなことをやりすぎていて……。
前職の仕事も楽しかったんですが、改めて自分のやりたいことを考えた際に、ゲームが好きだったってことでゲーム業界に転職してきました。
ミ:改めてゲーム業界へに入ってみて、ギャップだったりイメージ違いがあった部分はありますか?
中本さんの場合、印刷物を作ったりすることも元々やられてたりすると、「物を作る」時に何が起きるか、どんなやり取りがあるかはモノはゲームではないけどもともと知っておられたと思うんですね。
それでも、入ってみて外から見るのと全然違うなと思ったところや、逆にここは思った通りだった、というところがあればお聞きしたいです。
中本氏:そうですね、元の会社が創業50周年の会社で、そこから5周年に移ってきたこともあるし、業種も全く異なるので、仕事のやり方は全く違うだろうと予想はしていました。
ミ:ありがとうございます。
また少し違う話題で、FacebookとTwitterをヒストリアの広報として中本さんが運営されていると思うのですが、そこで見かけた「給食」や「水出しコーヒー」の制度などは中本さんがやられているんですか?
▲繁忙期の水・金曜日。希望者は前日までに黒板に名前を貼っておくとお弁当が配られる。
中本氏:給食はもともと会社の福利厚生でやっていたものですね。水出しコーヒーは……
佐々木氏:水出しコーヒーはもともとは寺口君の趣味ですね(笑)
ミ:あ、そこは社員さんのご趣味なんですね!
▲社員の発案から始まった夏の楽しみ、水出しコーヒ
中本氏:はい、水出しコーヒーは社内で話していて「最近暑くなってきてるしまたやりたいね」という意見がでて。
こういう日々のちょっとした、仕事以外の遊びというか「余裕の部分」を見せていくのがいいなと思ってつぶやいていたりしますね。
他にも、Instagramでも何かできないかな、とも考えてるところです。
ミ:他にも、事前のアンケートでランチとか飲み会の制度があると書いていただいているのですが、実際これらの制度を使ってみてよかったな、とか使い勝手的なところはいかがですか?
中本氏:月に一回全員で集まって食べる日があって、社員同士でコミュニケーションをとる機会になっています。社員同士の飲み代補助の制度は、まだ私個人は使ったことがないんですよね。
佐々木氏:あれはタイミングが難しいかもしれないので、そこは課題ですね。
ミ:事前のアンケートでエンジニアの馬場さんから会社の雰囲気についてお答えいただいた中だと、「福利厚生が手厚くて特にお気に入りな部分」だとお答えがありました。
拝見すると「休日や定時後には社員同士でのレクレーションにも補助が出るため、飲みに行ったり、スポーツに出かけたりしても補助が出るのでよく活用している」「映画やゲームなどの購入費用の補助も活用している」という回答があったので、こうした補助なども狙っているコンテンツや時期があったりするとうまいことタイミングを見て活用されているように見えますね。
弊社でもいろいろ福利厚生はなるべく会社にあった形にできないか、試行錯誤したりもしているのですが、実際に働いている社員の方が使いやすく、なじみやすいと感じているのはとても素敵ですね。
ところで、今31人ということで月一のランチは、お店が貸し切りになってしまったり、複数プロジェクトが走っているとタイミングが合わなくて全員の時間を合わせるのが難しかったりしませんか?
中本氏:会社の会議室でやっているので、ほとんどのスタッフが揃いますね。
事前に第二水曜日がランチの日と決めて周知してあるので、みんなそれを楽しみにしているようです。
佐々木氏:あとは、お昼休みの時間が 13:00~14:30と決まっていて、そこでやっているので時間が合わせやすくなっています。
ミ:勤務時間が10~19時で、うち休憩時間が90分で少し長めなんですね。
他に、事前のアンケートに中本さんからいただいた回答で、入社した後に会社の空気でよかった点で「プライベートに踏み込みすぎないけど、社員同士仲がいい」、馬場さんのほうも先ほど休日や定時後のレクリエーションに行っているというような回答があったので、お仕事はお仕事でやりつつ、基本的に和気あいあいとした空気が感じられて働きやすそうに感じます。
中本さん自身、これは、何か会社で過ごされている中で特にそう感じた場面とかありますか?
中本氏:そうですね……具体的じゃなくなってしまうかもしれないんですが、全体の雰囲気ですね。
あんまり縛りすぎないけど、社内の人たちがほどほどにゆるくて、余裕があるところ。遊びの部分があるところですね。ふわっとした表現になってしまいましたが(笑)
先ほどの話でも出ていたことではあるんですが、水出しコーヒーだったり、女性社員の方が梅酒をつけたりと、仕事以外のちょっとした余裕の部分で、社員発信で一緒に何かできることがあるところがいいのかなと思っています。
▲野菜ジュースの隣にそっと寄り添う、社員発案の梅酒。まだ漬けたばかりのようだがおいしそうだ…!
会社としての取り組み
ミ:次に、ヒストリアの会社としての取り組みの話をしていこうと思うのですが、2017年のインタビューの後会社で取り組んでいるお仕事の傾向とか、その当時から変わった部分はありますか?
佐々木氏:そうですね、当時から1本まとめて弊社で開発するタイトルはあったのですが、ここ2年くらいで、開発するタイトルの規模がそこそこ大きくなってきています。
PS4/Switchのタイトルやアーケードゲームをまるっと企画から任せてもらえるようになりました。
直近では「ジョジョの奇妙な冒険 ラストサバイバー」というアーケードゲームを弊社で開発中です。それに伴い、スタッフのスキルレベルも上がっています。
ミ:コンシューマーやアーケードの案件で規模の大きなものも増えてきたんですね。それ以外にもエンタープライズ(ノンゲーム)部門ももともと住宅展示をバーチャルでやっている「Solid Vision」なども継続されていますよね。
会社の中の比率的にはゲームと半々くらいなんですか?
佐々木氏:ゲーム中心の人とエンタープライズしかやらない人、という区分で9:1くらいですね。
それだとやりづらい案件も出てきているので専任の人を増やして、しっかりと1部署としてチームを作って大きくしていこうという方針を決めました。
自社で販売しているバーチャルモデルルーム"Solid Vision"の採用例が増えてきたことに加え、自動車業界、製造業界、放送業界のお仕事も増えてきました。ゲーム業界でUE4が流行ってきたときと同様の手ごたえを感じています。
ミ:UE4、最近だとアニメ映画にその技術が使われていたという話が上がっていたりしましたが、自動車や製造業でも活用されているんですね。
人の体制面についても、以前も新卒も精力的に採用しているけど中途の方も積極的に採用しているというのは聞いていたのですが、他の同程度の規模の開発系の会社さんと比較して、プロデューサーやアシスタントプロデューサーを積極的に雇っているというのが珍しいなと思いまして。
佐々木氏:プロデューサーは、今のところ自分含め二人ですね。
アシスタントはさらに案件が増えてきたので、案件の拡張に伴っておくようになった状態です。
ミ:会社によってプロデューサーの役割がまた異なってくると思うので、改めてヒストリアにおけるプロデューサーのお仕事について教えてください。
佐々木氏:まずはクライアントから仕事を取ってきて、予算を成立させて、企画を走らせるところからスタートします。そして、プロジェクト中は予算の管理、クライアントの対応、外注会社をおさえるところもプロデューサーの役割です。
そのあとも現場に任せて終わりではなく、タイトルが完成するまで予算・対クライアント・外注面の責任者としてプロジェクトメンバーと一緒に伴走します。
ミ:なるほど、一緒に働く外注会社をおさえてチーム編成するところまでやられるんですね。
佐々木氏:他にもスケジュール管理は現場が主にやりますが、お金とセットになる部分だったり、次の発注をしていい会社かどうかを見極めないといけないので、実際には直接的な業務の指導はしませんが、間接的には外注管理も発生していますね。
ミ:ありがとうございます。プロデューサー以外にもヒストリアならではの役職はありますか?
佐々木氏:ここ1~2年の間に設置した役職だと、QAですね。
プロジェクトによっては細かく動作を見ていく必要があったりするので、社内で専任で置いていますね。
QA的な知識も、外に頼んでばかりだと社内に蓄積していかないので。
ヒストリア流の制作方法
ミ:また少し話は変わり、ここ数年で「コンセプトワークを重視するようになった」と事前に情報をいただいていたのですが、これは何かそうするに至ったきっかけなどはあるんでしょうか。
コンセプトワークというと一般的には、今のゲームやコンテンツの置かれている市場を見たり、お客さんの傾向を考えて練り上げていくというものだと思うのですが、練り方などに何か特徴があったりするのかなと思いまして。
佐々木氏:初期のころは私と我妻がディレクションしていたんですが、企画スタッフが増えてプロジェクトを動かすことが多くなってきたので、会社としてフォーマットを作って、企画を詰めていっています。
数人のプロジェクトチームならコンセプトや与えたい体験を言語化しなくても作りきれるのですが、人数が多くなると言語化したほうがチームやクライアントに理解してもらいやすいです。また、これをやらないことで感覚と手癖で作ってしまうので。
主にゲームデザインとグラフィックデザイン部分の良さをしっかり言語化をして、面白さを詰めるためにフォーマットに一度書き出しています。
ミ:情報が揃った情報で書き出されていると、チームやクライアントが見た時にも理解しやすいですよね。
佐々木氏:手癖で作っている場合も、それが強みになることもあったりするので企画の正解はないけど、正解はないとばかりいい続けていると会社としての進化もないので、一回それでテンプレートを作っている感じですね。
組織全体としての総合力と、企画力の強化です。
あとは、フォーマット化して詰め直すことで企画以外の他の職種人も意見をしやすくなる。
そういう、議論の土壌を作るという意味合いもあります。
ミ:ありがとうございます。
最後に、ヒストリアさんが毎月やっている会社説明会があると思うのですが、次回予定と参加要項を教えてください。
中本氏:
直近が2019年8月21日(水)に予定しているので、新卒の方も中堅の方も良かったらお越しいただければと思います。
20卒の方だけでなく、21卒や中途の方も参加可能です。
佐々木氏:
前半で新卒の方の応募要項は掲載していましたが、中途の方は2019年夏時点では以下の職種を積極採用しています。
・キャラモデラー
・アニメーター
・エンジニア(プログラマー)
・UIアーティスト
エンジニア部分の層はすでに現状でもかなり厚いのですが、より幅広い案件をしていくために社内のアーティストの強化も考えています!
「ほぼ月1 会社説明会」の情報は
こちら
※会社説明会への参加には事前の登録が必要となるので、上記株式会社ヒストリアのコーポレートサイトより事前の申し込み手続きをお願いいたします。
まとめ
過去の会社紹介での佐々木氏へのインタビューをはじめ、ヒストリアの取り組みの紹介は出張ヒストリアなどUnreal Engineのイベントの紹介などを通して、もう3~4年不定期に記事でご紹介してきているのですが、今回もまた会社が進化していく様子が分かる内容となりました。
特に、コンセプトワークをしっかり立てることで面白さやゲーム全体の品質を守り、上げていこうという姿勢がよくわかる部分です。
2018年10月に5周年を迎え、ゲーム以外医療や映像などの領域も含めてUnreal Engineを駆使した開発の可能性にチャレンジし続けるUE4の技術集団……と書いてしまうとシャープで硬質そうなイメージがありますが、実際には全員で食事をとることやコミュニティを通してUE4ユーザーとかかわり続けることも含めて、かなり柔軟でアクティブな面も持ち合わせている会社だといえます。
文末には本文記事内に載せきれなかった社内のカットをこちらに集めましたので、会社の雰囲気の参考にご覧ください。
▲フロアの様子。アーケードからコンシューマー、エンタープライズ(ノンゲーム)と様々なラインが並走している。
▲給食以外にも、食事補助サービスのオフィスおかんを導入しており、手軽に栄養のあるお惣菜が食べられる。
▲水出しコーヒー以外にも、手軽に使えるコーヒーメーカーも。
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2019年版【目指せゲーム業界】ヒストリアの社長にインタビュー!【前編】
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