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[取材]出張ヒストリア! UE4東京勉強会 登壇レポート①「新人プランナーの挑戦編!」

2016-07-25 20:48:00
VRエンターテインメント研究施設「VR ZONE Project i Can」にて絶賛稼働中のロボに乗れる(!!)VRコンテンツ「アーガイルシフト」のプログラム実装や、今夏「SPACE PENGUINES」、「Knight Flight」の2タイトルのリリースを控え、ビッグウェーブにノリにノっている株式会社ヒストリア。
株式会社ヒストリアが主催する【7/18(祝)】出張ヒストリア! UE4東京勉強会 のレポート、登壇内容ご紹介前半戦!

過去記事はこちら→[取材]君もゲーム開発にチャレンジしないか?【7/18(祝)】出張ヒストリア! UE4東京勉強会 に行ってきた!

 
目次
 

「プランナーだからこそ、UE4でゲーム制作~新人プランナーの挑戦~」

こんにちは、暑いですね。週末はみんな携帯片手にポケモンgoして不審者のごとく夜の街を徘徊していましたが、みなさんは何匹ポケモンを捕まえられましたか? 
編集部公式居候のミツヅノです。
普段はゲーム業界で運営・開発のお仕事の営業(?)みたいな仕事をしていますが、そんな目線から今のゲーム開発事情に絡む勉強会の様子をお届けする出張ヒストリア、登壇1つ目の部。
 


▲登壇を終えたところで一息の久保氏。
大緊張だった様子だが、もうしばらくでリリースを控えているのでもうひと踏ん張りか。


ヒストリアの新人プランナー久保 浩子氏が挑戦した自社開発プロジェクト「SPACE PENGUINS」での「プロト~本制作での取り組み事例だ。

前回、「UE4は大作で結構使われているよ!」という事例もあげていたが、ヒストリアの新作「SPACE PENGUINS」はスマホ(iOS/Androidで事前登録受付中)ゲームだ。

動画を交えながら紹介されるゲーム画面を見る限り、カラフルなペンギンたちが宇宙服に身を包んでチョコチョコと動きまわっている様子は愛らしいが、ゲーム自体は「過去の自分の動きを複製して、トロッコをゲーム内で目的地に誘導していく」というしっかりしたパズルゲーム。


▲木星っぽいところにいるようだが、開拓しに来ているのだろうか。
 

▲ペンギンによるペンギンの(移動の)ためのペンギンのパズルだ。
 

▲うまく操作できると、過去の自分と協力して通れなかった場所も通れるようになる。
 
ステージにはいくつかのギミックがあり、通行止めになっている色のついた扉を同色のボタンを踏んで開けたり、壁を壊したりしつつ進んでいく。
それらのステージ上の障害を試行錯誤しつつ、少ないターン数でクリアしていくことを目標にしていくわけだが、この手のパズルはステージの設計の仕方次第でプレイする方は最終的に結構な難易度になる。
(ステージ数はいくつか用意されているそうなので、おそらくだんだん難しくなっていく感じの作りなのだろう。)

UE4はさておき新人が最初に触れるプロジェクトで、このレベルデザインのことも考えると「UE4のツールを学び、かつ、ゲームの設計を学ぶ」という意味でもうまくできているのではないだろうか。
 

編集部解説:ところでレベルデザインって何?
 
これもまたザックリ説明だが、「プレイヤーが遊ぶ時の難易度を設定したり、チューニングすること」をレベルデザインと言ったりする。

「ちゃんとこの時点のプレイ状況で所持しているアイテムや、その時のプレイヤーの状況で攻略できる余地がある」状態にしておくことが必要だが、ゲームに緊張感がなくなったりするので、単純に「優しくクリアできるデータにしておけばいい」というものではない。

・各ステージやダンジョン等でどんな配置になっていて、プレイヤーにどう遊ばせるかを設計すること
・難易度が高いことを売りにしているゲームもあり、どの程度緊張感をもたせるかなどでもレベルデザインは変わってくる
・プレイを通してプレイヤーが攻略方法に気づくことができるようになっているか

(試せるorヒントがあるorチュートリアルで基本の操作が入っており、その延長線上で考えればクリアできる、などなど…)
・理不尽に感じないか
(クリアに必要なレベルやスキルが高難易度過ぎたりしないか、「ためそう」とか「がんばろう」と思える気持ちいい範囲の難易度に設計されているか)


この辺を考えながら作られているが、プレイヤーの対戦が大事なゲームか、ソロゲーか、ソシャゲなどで気にしてチューニングしなくてはいけないところがそれぞれ違うのが難しいところ。

登壇内容がUE4の機能紹介メインでサラッと行ってしまっているところだが、この部分がゲーム開発的には「ユーザーさんが実際に遊んで


『ふざけんな難しすぎるぞこのクソゲー!!!』となるか『チクショウ!!もう一回!!!』

となるかどうかの分かれ目の部分
なので、当日さくっと進んでしまっていたが、この辺りも新人として大きなチャレンジだったと思われる。

 


さて、入社時にはヒストリアの初めてのプランナーということで、単身全員エンジニア、またアーティストも全員がUE4でバリバリ実装をしている中に単身入っていく状況であったと思われるので、周りがいきなりプロ級しか居ない中、その中で基礎から学ぶのは逆に難しかったのでは?と、勝手に想像していたが、基本は「本を読みながら勉強していきました」とのこと。


▲久保氏の開発を支えていた
「Unreal Engine 4で極めるゲーム開発」
(著者:湊 和久)

▲学習に使用した過去の勉強会の情報(Youtubeより)

周りの先輩たちの支援もあったそうなのだが、「Unreal Engine 4で極めるゲーム開発」(著者:湊 和久)を熟読して実際のツールの操作であったり制作にあたったという。
また、実際に操作の手順やそれによってどんな実装ができるかなどを見るところは、Youtube等の過去のセミナー動画も駆使して習得を進めていったそうだ。
実際、この勉強会で後半の登壇に行くにつれ、具体的な機能の説明になることもあり、また当日の機材の都合もあり、ちょくちょくその場で画面上の操作をして、その結果をゲーム画面として再生してみせる、というようなシーンも見ることが出来た。
やはり、実物を見れるのは非常にわかりやすい。

複数の切り口で登壇内容を分けてやっていく形式だと、ワークショップではないので「勉強会の場でゲーム1本作るぞ!」 という形式にはならないが、

「この部分はこう動いている」
「ここを組み合わせると動きが変えられる」


などが分かるので、学生さんでもある程度ツールを触ったことがあれば「試し方」の事例が勉強会の中で出てくるので、ヒントになることも多いと思われる。

久保氏の説明から「まずそもそもナニがこの機能でできるか」を初心者の場合は知るところからなので、基礎知識を習得するのに本を使いつつ、合わせて実際のツール上の挙動や、効果は動画や操作で視覚的に確認しつつ進めていくような形式だったと考えられる。

次の項では、実際に久保氏の制作の足跡を見ていこう。
 

実際の制作の進め方

プロトの制作フローからはいったが、実際にプロトにかけていたのは3日程度だったという。
社員が起案者となり、自発的に開発をすすめるヒストリア社内の という自社開発プロジェクト制度の利用で制作に入っていることもあり、プロト以降は他の業務の傍ら3ヶ月ほどかけて制作しているものだという。
本制作の方は久保氏以外にもう一人新卒のアーティストが1人と、プログラム部分で佐々木氏、UI部分でもう一人UIアーティストが参加している。

ゲームの挙動部分でもUE4の習得肉身したところはあったようだが、デザイン面でもキャラ、ドア、ボタンなどのギミックがひと目で見て視認できるように、世界観的にもゲームの挙動的にも幾つかの試行錯誤があったようだ。
 

▲制作全体の流れ。


▲人数を見ると、カジュアルゲームであることもあってコンパクトな構成になっている。
部分部分でエンジニアの協力もあるようだが、ゲームの動きの基本部分は久保氏が主に担当している。



▲久保氏のゲーム制作の流れ。
特に、最初の「ゲームの面白さ」の確認のために作るプロトに関しては、「組んでみてその場ですぐ遊んで見る」を繰り返していたということだ。



▲初期デザイン案。
「世界観にあってない!」ということで、リテイクに。


▲まだ少し迷走を続けている第二案。
アーティストもしっくり来るものを久保氏と二人で模索していたようだ。


▲最終的に、宇宙っぽさをブラッシュアップして今のデザインに。

 
  ■ぷちブループリント編
そして、ここで再び知らない言葉が出てきたのでGoogle先生のお世話になった筆者ミツヅノ。
このあと、UE4を語る上では必須となる言葉が「ブループリント」だ。
 
ブループリントってなに?

例によってザックリ説明で行くと、UE4上でゲームの処理を組んだり、3Dモデルなどのゲームデータを制御するためのスクリプトである。
物を動かしたり、ある条件の時に動きを変えたり、消したり、カメラ効果だったり応用することで様々なゲーム内の動きが制御できるという。
 

▲この画面上に表示されているフロー図のようなものがブループリントだ。

「SPACE PENGUINS」も基本的なゲームの動きは久保氏がブループリントを勉強してスクリプトで組んで動かしている。
詳しくはUnreal Engineサイト上のこちら(ブループリント)。

実際に、ゲームプランナー(企画職)になった場合、開発しているゲームの内容にもよるとは思うが、プランナーの場合企画の原案を仕様に落とす、処理内容を資料・フロー図化したり、武器や防具、敵や味方の強さやスキルの性能を作ったるしている時間が長かったり、ボリュームがそれなりにある部分の仕事だと思うが、その中でもブループリントの場合いきなりフロー化と言うか処理内容で指定しているものが、フロー大体そのまま見えるのだ。

「SPACE PENGUINS」でも、ブループリントの中のEaseノードの機能を使って、ペンギンやトロッコなどの動きを制御していたようだ。
(詳細はヒストリア社の技術ブログ [UE4] 動きに緩急をつけるEaseノードの紹介を御覧ください。)

こういったUE4エンジン側の基本機能を利用しつつ、新人中心のチームで開発を進めていったという。
その他にも、ロケットの発射の制御は「Timeline ノード」を使い、Easeノードを併用することで緩急をつけて飛ばす、と、複数の機能も使って動かしているようだが、このあたりの技術部部分に興味をもつことがあったら、技術部分だけを読むより、実際にUE4を触ってみて、Youtubeなどを見ながら操作してみてもいいだろう。
 

プロト制作の流れ(追加)

ここは一部、同プロジェクトにプログラムで参加した佐々木氏からの補足となる。
プロト版ではあえてデザイン等は盛り込まず、パズルゲームとしての基本を作っていくことに専念して制作を行っていたというが、画面をみてもらうと分かる通り、「ものすっごいシンプル」である。
補足を行っていた佐々木氏によればこれらの画面上の赤いボタンや白い部分から移動する土台になる黒い地面も全て、UE4のエンジンの中にもともとあるものの円柱などのオブジェクトの形を変えたり、組み合わせて作っているという。

世の中にリリースされているゲームは、商品になっていく過程でデザインや見た目、操作感はどんどんブラッシュアップされて可愛く、かっこ良く華美になっていったりはするが、それらは直接ゲームのシステムには関係がないので、プロト段階ではしばしばこうやって基本素材の組み合わせやアセットと呼ばれる素材データ・パーツの組み合わせで「ゲームの仕組みと面白さに間違いがないか」を組みたてて確かめていくことになる。

▲プロト版の画面。
冒頭の今のゲーム画面と比べると殺風景だが、遊びの要素はすでに盛り込まれている。


▲ここでさくっと3日と書かれてピンと来ない人もいるかもしれないが、「基本の動き・システム」をまとめるところがゲーム開発で言う「0から1を作り出す」ところで、一番難しい部分でもある。
企画の新人だけで「その後の遊びがどうなるか」見せられるようになるのは、大きい。

 

関連記事

次回は「アーティストが入社一ヶ月で一人でゲームを作ってみた。」
UE4で単身ゲーム開発に挑んだアーティストの黒澤氏の登壇の解説をしていこうと思うが、これを読んで興味を持ったら是非バックナンバーも合わせてご覧いただきたい。

過去記事はこちら→
[取材]君もゲーム開発にチャレンジしないか?【7/18(祝)】出張ヒストリア! UE4東京勉強会 に行ってきた!

それでは、また次回!

 
ライター : ミツヅノ
不定期にゲームの紹介記事や、特集系の記事で出現する「ミツヅノ」です 普段はスマホのゲームを作ったり運...
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