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「NJBP Live!#7」名作のナムコミュージックがオーケストラで蘇る!代表の市原さんにインタビュー!

2017-03-10 18:05:00
2月25日に文京シビックホールで行われた「第26回主催公演 NJBP Live!#7 SWEET IMAGINE,SWEET DREAMS」。本稿では新日本BGMフィルハーモニー管弦楽団(NJBP)代表の市原さんに質問しつつ7回目となるホールコンサートの模様をお届けします。本格的演奏が楽しめるNJBPの魅力をご覧あれ!
 

NJBPとは?

新日本BGMフィルハーモニー管弦楽団。日本で初めてできたゲーム音楽を演奏するプロオーケストラ「一般社団法人 日本BGMフィルハーモニー管弦楽団」の後継団体。ゲーム音楽演奏のために組織され、固定されたプロのメンバーを擁する楽団としては2017年現在、唯一の存在。

NJBPの公演では、プロの演奏家によるフルオーケストラでゲームサウンドを堪能することができます。「オーケストラ」や「楽団」と聞くと敷居が高そうに思えますが、代表の市原さんの「多くの人に楽しんでもらいたい」という想いから、気軽にプロのオーケストラを楽しむことができるよう工夫されています。

--ゲーム音楽を専門で演奏する「楽団」というのはとても珍しいですが、立ち上げるのにどんなきっかけがあったのでしょうか?

市原氏:私は家庭用ゲームと共に育ってきまして、恐らく人生で一番長く耳にしてきた音楽はゲーム音楽なのではないかと思います。ずっと聞いていますと、この音が実際の楽器になったらどうなるんだろう、自分だったらどうするだろうと妄想しだします。そのうえ、私は主にオーケストラを指揮していますので、自分の大好きなオーケストラでゲーム音楽の魅力を伝えたいと思ったということがきっかけです。

--大好きなオーケストラで伝えたいというのは素敵ですね。そんな生演奏でしか表現できない魅力や、NJBPでしか表現できない魅力を教えてください。

市原氏:生演奏でしか表現出来ない魅力というよりも、音楽は生演奏に勝るものは無いと思っています。よく言うのですが、CDでプロオーケストラの演奏を聞くよりも、近所で開催されるアマチュアオーケストラの演奏を生で聞いた方が感動したりするのです。空気感まで共有できるのが生演奏ならではの醍醐味だと思います。

NJBPでしか表現出来ない魅力は、公演全体だと思っています。NJBPのような一風変わったオーケストラ公演を行う団体は、世界広しといえども唯一無二なのではないかと最近ふと思いました。特にそれを狙っているわけではありませんが、他に誰もやらない公演ではないかと思っています。言葉にしても伝わりづらいところですので、一度お越しいただければ嬉しいです。

NJBP Live!#7 SWEET IMAGINE, SWEET DREAMS

そんなNJBPの公演ですが、2月25日にNJBPの7回目となるホールコンサート「第26回主催公演 NJBP Live!#7 SWEET IMAGINE,SWEET DREAMS」が文京シビックホールにて行われました。

演奏楽曲
第1幕
・ラリーX&ニューラリーX (管弦楽)
・マッピー (ピアノ連弾)
・ドルアーガの塔 (管弦楽)
・ボスコニアン(X68000版) (管弦楽)
・UGSF 5Stars(メドレー) (管弦楽)
ギャラガ/ディグダグ/ディグダグⅡ/バラデューク/スターラスター
・セリア姫のポプリ (管弦楽+ピアノ連弾)

第2幕
・ワギャンランド (管弦楽)
・妖怪道中記 (管弦楽)
・源平討魔伝 (管弦楽)
・ワルキューレの冒険 時の鍵伝説 (管弦楽)
・ワルキューレの伝説 (管弦楽)

アンコール
・セリア姫のポプリ (管弦楽+ピアノ連弾)

今回の公演は「ナムコ特集」として、往年の名作より様々な楽曲を演奏。また、今回の公演ではセリア姫のポプリ」が世界初演となりました。

--今回なぜ「ナムコ特集」にされたのですか?

市原氏:演奏したい曲や構想のストックは膨大にありまして、その中にナムコ特集がありました。過去6回の NJBP Live! はいずれもゲストをお招きしていたのですが、今回は初めてゲスト無し公演に挑もうということになりまして、ではどのようなコンサートを開催しようかと考えた際に、真っ先にナムコが思いつき、羽田(※楽団の編曲担当者)に相談したところ、強く同意をもらい、決定しました。

当日の会場の様子

開場前から多くのファンの方が集まり列を作っていました。
 
 
▲開場前の様子

▲開場の様子

公演では、お客さんの入場とほぼ同時に市原さんが登場し、客席に向けてオーケストラを聞くときのマナーなどを冗談交じりに話しはじめました。
 

▲公演前のトーク模様
 
これは開演までの待ち時間を少しでも楽しんでもらいたいという、市原さんの提案で毎回恒例になっているそうです。

ビニール袋のガサガサが意外と一番響くとのことです。バックの中身は確認しましょう。

さらに、各演奏が始まる前にも市原さんが登場し、演奏する前にゲームの説明をしてくれます。
 

▲演奏前に説明をおこないます

『ラリーX』は初めてBGMが登場したゲームであると言われていること。そんな豆知識はもちろん、当時の思い出やゲームの感想を話してくれます。
『ドルアーガの塔』はゲームをクリアするのに宝箱を出す必要があり、出す方法がステージごとに異なるそうです。「敵を順番に倒す」「しばらく待つ(10秒ほど)」など様々。とくにスタートボタンを押さないと出てこないステージがあり、スタートボタンでポーズをかけるという概念の無いアーケードゲームでそれは難しいと会場のお客さんの笑いを誘っていました。

例えそのゲームを知らなくても演奏を楽しめるように配慮されています。

市原さんが話していると舞台の袖からベルがなり、退場の時間を急かす場面も。「いつも喋りすぎちゃって」と楽しそうに話しているので、音楽だけではなくそのゲームもやりたくなります。

--俗にいうオーケストラっぽくないですね(笑)

市原氏:オーケストラに対し、「堅苦しい」「緊張する」「眠くなる」というイメージを持たれている方が多いのではないかと思います。私はクラシック音楽の指揮者ですので、NJBPではゲーム音楽を楽しんでいただくだけでなく、オーケストラというものはこんなにも楽しいのだということも伝えて行きたいと思っています。NJBPをオーケストラ鑑賞の導入として、老若男女楽しんでいただければとも思っています。あとは、指揮無しの演奏なので、私の出番が無くて寂しいのでという理由もあります(笑)

指揮者なしの公演

 
驚かれるかもしれませんが、今回の公演では指揮者不在のまま演奏されています。前日に行われたリハーサルにもお邪魔させていただきましたが、市原さんや、編曲の羽田さんなどが何度も楽曲のイメージを擦り合わせながら演奏を作り上げていました。
 

▲編曲の方と細部まで作りこんでいきます

「この楽曲は、ゲームでは竜宮城で楽しんでいるところだから、もっと華やかに」
「ここはもう少しビブラートを入れて広がりを」
 
 
▲前日のリハーサル模様
 
演奏者のみなさんは指示が出たところを瞬時に再現していました。また、イメージを聞く時も「うんうん」と頷きすぐに理解されていました。本当にゲームが大好きな人達ではないと、ゲームのこのシーンに合わせてという指示はできないと思います。
 
 
ゲームが大好きなプロ集団というのもNJBPの魅力の一つですね。

作曲者さんからのメッセージ

また曲の説明の他にも作曲者さんからのメッセージが届いており、読み上げています。
 

『スターラスター』『妖怪道中記』『ワルキューレの冒険 時の鍵伝説』『ワルキューレの伝説』などを作曲されている川田 宏行さんからのメッセージなどを演奏前に紹介してくれました。

『妖怪道中記』は制作時にイラストがとても可愛く見えたので、そのまま可愛いテイストの曲にされたそうです。可愛く見えていなかったらまた違った曲になっていたかもしれませんね。

『ワルキューレの伝説』は制作時キックオフのMTGのときに浮かんだメロディーが主軸になっているそうです。インスピレーションの大切さを実感したとのことですが、そんな制作の裏話を聞けるのは、ファンにはたまらないプレゼントです。

--毎回一曲ずつ作者の方に連絡を取ったりされているのでしょうか?

市原氏:はい。連絡先が分かる限りにおいてですが、演奏させていただく楽曲を作った方々には連絡を取り、ご報告させていただいています。これまでの公演は毎回ゲストをお招きし、曲毎にトークを挟みながらというスタイルで公演を行ってきました。

--公演を拝見して一曲一曲とても大切にされていらっしゃるのが伝わりました。

市原氏:今回の公演に限らずですが、まず何よりもオリジナルの楽曲に敬意を払い、最大限に尊重し、管弦楽の良さを引き出し、それでいて原曲とちょっと違うような「おやっ」と思っていただける部分、いわゆるアクセントも時には取り入れるというのが基本的な考え方です。アクセントの部分に編曲者のカラーが出て来るのではないかと思っています。

今回の公演でもスペシャルゲストが登場!!

慶野由利子さん登場!
代表作
『ディグダグ』『ゼビウス』『フォゾン』『パックランド』『ドラゴンバスター』等。また今回初演となる『セリア姫のポプリ』原曲作曲及びリミックスをされています。

第一幕の最後の曲。今回の公演の目玉でもある『セリア姫のポプリ』を演奏する前にご登場。

『セリア姫のポプリ』を作られた経緯などを話してくれました。『セリア姫のポプリ』は『ディグダグ』『ドラゴンバスター』など、自身のゲーム音楽作品5曲をリミックスした楽曲です。元々、ナツゲーミュージアムに招かれてトークイベントの際に、ナツゲーミュージアムとファンの皆さんへのお礼の意味で制作されたそうです。その後NHKの「今日は一日"ゲーム音楽"三昧」の第2弾で放送され、東日本大震災のチャリティーCD「Game Music PrayerⅡ」にも収録されています。

しかし、どれも機械音源。生演奏というのは今回の公演が世界初となります。とにかく「人が演奏してくれる」それが楽しみです!と力強く仰っていました。
 

中潟憲雄さん登場!
代表曲
『モトス』『源平討魔伝』『超絶倫人ベラボーマン』『未来忍者』等。

第二幕の『源平討魔伝』演奏前にご登場。

公演同日の2月25日に行われた「東京ゲーム音楽ショウ」にも出展していた中潟さんですが、どうしても出席されたかったとのこと。娘さんに店番を頼んで駆け付けてくれたそうです。

客席の中には「東京ゲーム音楽ショウ」で演奏された『源平討魔伝』を聞いてきたお客さんもいらっしゃいました。一日二回も演奏を聞くなんて今日は『源平討魔伝』の日になりますね、と中潟さん。ファンの皆さん『源平討魔伝』の日に認定されてしまいそうですよ(笑)

また、『源平討魔伝』の制作時のスタッフさんのお話しなど貴重なエピソードを話してくれました。
 

そんなゲストあり、トークありのNJBPの公演は大盛況で幕を閉じました。アンコールの際に鳴りやまなかった拍手を市原さんは、タ●リさんがよくやる「ザッ、ザッザッザッ!!」で止めるなど最後までNJBPらしさが垣間みえました。

--7回目となるホールコンサートも大盛況で幕を閉じましたが、今後も「特定のゲームメーカー」や「特定のタイトル」など、セグメントされた選曲での公演は予定されていますか?

市原氏:もちろんです。これまでも「作曲家」「メーカー」「ゲームクリエイター」というくくりでコンサートを開催してきました。中でも、ゲームクリエイターに絞ったゲーム音楽コンサートは世界初の試みだったのではないかと思います。次回公演はリバイバルなので、ごった煮のような内容になると思いますが、その先ではまた何かに特化したコンサートを開催することになると思います。

次回公演予定

次回公演の予定もすでに決まっており、一幕と二幕の間の休憩では次回公演のチケットが先行販売されました。

今回初の試みで、「超割席」として今回のチケットの裏に印がある場合は次回公演が1円で購入できるというサプライズ付き。

--会場で「超割席」の説明を聞いたときは大変驚きました。かなり大胆なサプライズですね。

市原氏:ご来場いただいたからには、ただコンサートに来て演奏を聞いて帰るだけにはしたくなくて、将来的には会場に入った瞬間から別世界に来たかのような、たった2時間程度ですが日常を忘れられるようなエンターテインメントな公演を目指しています。ですが、そこまで大規模なことをする力がまだ私たちにはありませんので、毎回何かしらのサプライズや、予想外の楽しみを提供したいと思い、今回実行しました。
 

▲次回公演のチケットの列
 
市原氏:次回はこれまで演奏してきた楽曲の再演コンサートになります。NJBPが生まれ、第1回公演を行ってからから早くも2年以上が経過します。同じ曲でも違った演奏、違った表現になるのではないかと私自身も楽しみにしています。過去の公演にお越しくださった方にとっては、どのように進化しているのかという楽しみ方ができ、初めての方や見逃した公演がある方にとっては色々な曲を一度にお楽しみいただける、これまでのNJBPをギュッと凝縮した公演になると考えています。

次回公演
NJBP Live!#8”Re:StageⅠ”
日時:2017年6月17日(土) 開演19:00
会場:文京シビックホール(小ホール)
料金:一般3,000円/学生1,500円
席種:全席自由席

次回公演のチケットは4月頃発売予定とのことなので、公式サイトやFacebookなどをご覧下さい。

公式サイトはコチラ
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--最後に初めてNJBPを知る方に向けて「メッセージ」をお願いします。

▲楽団代表の市原さん

市原氏:私の知る限り、ゲーム音楽のコンサートに行くかどうかは、演奏するゲームタイトルや曲目で決めている方が多いのではないかと思います。しかし、NJBPのコンサートは「知らない曲ばかりでも楽しめた」「最後まで楽しく見られる」という大変ありがたい感想を毎回いただいています。また、何の曲を演奏するのか一切不明な段階で、チケットを購入してくださる方々もたくさんいらっしゃいます。知らない曲だからと二の足を踏んでいる方がいらっしゃいましたら、是非一度コンサートにお越しください。チケットも3,000円ととてもお手頃ですし(笑)

また、ゲーム音楽そのものを知らない方にも楽しんでいただけるよう毎回努力しています。ちょっと管弦楽を聞いてみたいなという方がいらっしゃいましたら、ご来場いただければ嬉しいです。



現在はゲームサウンドの人気もあり、プロのオーケストラで演奏されることも増えてきました。しかし、全員ゲームが好きで、エンターテイメントとして楽しませてくれる楽団は他にはありません。

ゲームサウンドが好きな方はもちろん、初めてゲームサウンドに触れる方も満足できる公演になっています!ほんの少しでもNJBPの公演が気になった方は、ぜひ会場まで足を運んでください。必ず楽しめる2時間になりますよ!
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