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『TGS2015』インディゲームの式典「センスオブワンダーナイト」を取材!

2015-09-18 20:00:00

TGS2015ビジネスデイ2日目となる18日の午後、センスオブワンダーナイトが開催されました!多数のインディゲームが国籍問わず柔軟な発想で開発されたゲーム達が並び、新しい刺激を得ることができました。
 

センスオブワンダーってなに?


そもそもセンスオブワンダーという言葉を初耳の方も多いと思います。
センスオブワンダーとは“見た瞬間、コンセプトを聞いた瞬間に、誰もがはっと、自分の世界が何か変わるような感覚”のことです。そのセンスオブワンダーを最も感じたゲームを表彰するコンテストが「センスオブワンダーナイト」となります。



インディゲームの開発者達が壇上で各々自由なプレゼンテーションを行いました。10作品が出展し、その一部は19,20日の一般日にインディゲームブースでプレイが可能です!
 

出展作品紹介

Reelblade: Battle of the High Seas


 


最初にプレゼンを行った作品は「Reelblade(リールブレイド)」というアクションゲーム。ヌンチャクをもとにアレンジを加えた特別なコントローラーを使い海中の敵を引きずり出し、斬りつけて攻撃する。開発者のYuichiro氏はゲームとリアルの親和性がよりこのゲームへの没入感を高めるとコメントしました。

Gen


 

「Gen(ジェン)」の開発者の安藤氏は大量のパーティクル(ゲーム内のオブジェクト)を操る楽しさ+ランダム性と幾何学によるリアルタイムの描画(ジェネラルティブアート)を合わせたゲームだとプレゼンしました。しかしプレゼン時間を大幅に経過してしまい、残念ながら会場でそのゲームの動いている姿を見ることはできませんでした。

Anamorphosis







「Anamorphosis(アナモルフォシス)」はある地点からのみ視認することのできる描画という表現技法、アナモルフォシスを取り入れたパズルゲームです。3Dステージで立体的に見えるオブジェクトも横から見ることで平面に見えたり、平面に見えるものも高いところから見ることで立体的に見ることができます。そして、見えている光景をカメラで撮影することでステージの状態を固定することができるギミックを駆使し、ゴールを目指すことが目的となります。

床に描かれた扉が実際に立体的に視認でき、ステージに立体で出現した時には会場は大いに盛り上がりました。筆者がセンスオブワンダーを感じた瞬間です。

Party Hard



寝不足の男がパーティで人を殺しまくる、という非常に過激なテーマのゲームの本作「Party Hard(パーティハード)」。ステージにギミックを配置したり、リアルタイムで他のプレイヤーとライブチャットができるなど臨場感を全面に押し出した作品でした。

Walden, a game





「Walden, a game(ウォールデンゲーム)」はH・D・ソローというアメリカの作家の作品「森の生活」を舞台にしたサバイバルゲームです。文明社会で可能な限り発明品を捨てて生きることをテーマにした「森の生活」の世界観を忠実に再現しており、春夏秋冬を繰り返し、食物や人が生きるための道具など、あらゆるものを己で生み出していく独創的な作品として仕上がっていました。

Plug&Play





「PLUG&PLAY(プラグ&プレイ)」は2Dアニメーションの世界をインタラクティブに体験することはできないか、というテーマの作品です。ゲームとしてはパズルのような感覚で、主にプラグをコンセントに差し込むことを目的とします。プレイヤーの行動が完了するとアニメーションは進んでいき、プラグとコンセントのキャラクターがコミカルに動き出します。

ゆるい絵柄に相反し、非常にインモラルでユーモアに溢れたゲームとなっています。さらに本作はすでにAppleStore,GooglePlayにて公開されており、すぐにプレイすることが可能です。

Tough Coded: Live





「Tough Coded: Live(タッチコードライブ)」は見た目は一見2Dドットのシューティングゲームに見えますが、実際はゲームマスターとなり、リアルタイムにステージを生成していくサウンドゲームとなっています。ステージがクライマックスになるとBGMもサビに入るのか、会場を盛り上げました。

Mushroom11







「Mushroom11(マッシュルーム11)」はゲル状の生命体を操作しながらゴールを目指すアクションゲームです。ゲルを押しつぶしたり、分解させたり、結合させ、ステージの形にあわせてコントロールするシステムは非常にグラフィカルでかつ、論理的でした。ステージの最後にはボス戦が用意され、じわりじわりと楽しむ局面から一気に焦りを与えるデザインが優れていました。
 
Kineo&Usko







「杵男と臼子」はコミュニケーションが苦手な男女におくる2Pアクションゲームです。1つのコントローラーを2人で密着して持ち、息をあわせて餅をついていきます。キャラクターは直立歩行できず、文字通り息をあわせてプレイしないとすぐにゲームオーバーになるように設計されたユニークなゲームでした。

Frog Climbers





「Frog Climbers(フロッグクライマー)」はカエルを操作し、より早く崖をよじ登る対戦型のアクションゲームです。相手の身体に掴まることもでき、開発者のSebastian氏は「先行しているプレイヤーも余裕を持たず常に切磋琢磨ができるようなゲームデザインを目指した」とコメントしました。
 

受賞作品

すべてのプレゼンが終了したあと、発表作品の中から6つのアワードが送られました。

Best Experimental Game Award



最も挑戦的なゲームに送られる賞はTough Coded: Liveが獲得しました。ゲームがリアルタイムに生成されるという点が評価されたようです。

Best Tchnological Game Award



最も優れた技術を生み出したゲームに送られる賞は2つの形態に変化するコントローラーが評価され、Reelblade: Battle of the High Seasが獲得しました。

Best Game Design Award



最も優れたゲームデザインの作品に送られる賞はMushroom11が獲得しました。審査員は非常に優れたゲーム性を持った作品だとコメントしました。

Best Arts Award



最も優れたアートのゲームに送られる賞はPlug&Playが獲得しました。下品な側面を持ちながらもすべて手書きで作成されたアニメーションが評価されました。

Best Presentation Award



最も優れたプレゼンテーション行ったゲームに送られる賞はTough Coded: Liveが獲得しました。Tough Coded: Liveは二冠を収めました。

Audience Award



そして会場のオーディエンスが選んだ、最もセンスオブワンダーを感じたゲームはPlug&Playとなりました。

いかがでしたでしょうか?ここで発表された作品はいずれも市場では体験できないような特別な感情を生み出すゲーム達です。TGS2015一般日にはそのいくつかがプレイアブルな状態で展示されています。興味のある方はぜひ、足を運んでみてください。
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